世界フォワーダーランキング2024は?

0 ビュー

2024年8月の日本発国際航空貨物取扱量フォワーダーランキングが発表されました。首位は日本通運で17,438トン(前年同月比14.7%増)、2位は近鉄エクスプレスで11,087トン(18.9%増)、3位は郵船ロジスティクスで9,822トン(21.8%増)となっています。

コメント 0 好き

2024年版 世界のフォワーダーランキング:日本発国際航空貨物に見る業界の動向

2024年、世界のフォワーダーランキングは、依然として激しい競争が繰り広げられています。日本発の国際航空貨物取扱量に焦点を当ててみると、その勢力図の一端が見えてきます。

日本発国際航空貨物取扱量ランキングから見えるもの

冒頭でご紹介したように、2024年8月のデータでは、日本通運、近鉄エクスプレス、郵船ロジスティクスといった日本を代表するフォワーダーが上位を占めています。注目すべきは、各社が前年同月比で大幅な成長を遂げている点です。これは、世界的なサプライチェーンの回復傾向や、日本からの輸出需要の高まりを示唆していると考えられます。

しかし、これらのランキングは、あくまで日本発の航空貨物に限ったものです。世界全体のランキングとなると、欧米の巨大フォワーダーが上位を占める構図となります。例えば、DHL、Kuehne + Nagel、DSV Panalpinaなどが、世界規模でのネットワークと豊富な資源を活かし、圧倒的な存在感を示しています。

グローバルランキングと日本企業の課題

世界ランキングで日本企業が上位に食い込むためには、さらなるグローバル展開と、新たな戦略が不可欠です。具体的には、以下のような課題が挙げられます。

  • グローバルネットワークの強化: より多くの国や地域に拠点を展開し、海外パートナーとの連携を深める必要があります。
  • デジタル化の推進: 業務効率化や顧客サービスの向上を図るため、AI、IoT、ブロックチェーンといった最新技術の導入が急務です。
  • サプライチェーンの最適化: 複雑化するサプライチェーン全体を可視化し、最適な輸送ルートや在庫管理を実現する必要があります。
  • サステナビリティへの対応: 環境負荷の低減や、持続可能な物流の実現に向けた取り組みが求められています。

変革期を迎えるフォワーダー業界

近年、フォワーダー業界は、様々な要因によって大きな変革期を迎えています。

  • Eコマースの拡大: 国境を越えたEコマースの増加に伴い、小口貨物の輸送需要が急増しています。
  • 地政学的リスクの増大: 米中貿易摩擦やウクライナ情勢など、地政学的リスクが高まることで、サプライチェーンが混乱するリスクも高まっています。
  • テクノロジーの進化: AIやIoTといったテクノロジーの進化により、物流の自動化や効率化が進んでいます。

これらの変化に対応するため、フォワーダーは、従来のビジネスモデルから脱却し、より柔軟で革新的なサービスを提供していく必要があります。

まとめ

2024年の世界のフォワーダーランキングは、依然として欧米企業が上位を占めるものの、日本企業も着実に成長を遂げています。しかし、グローバル競争を勝ち抜くためには、さらなるグローバル展開、デジタル化の推進、サプライチェーンの最適化、サステナビリティへの対応といった課題を克服する必要があります。

激動の時代を迎えるフォワーダー業界において、日本企業がどのように変革を遂げ、世界ランキングで存在感を示していくのか、今後の動向から目が離せません。