がん診断保険金は何度でも支払えますか？

がん診断保険金は何度でももらえる？ 繰り返し請求できるケースと注意点

がんは、日本人の死因の上位を占める深刻な病気です。治療費の高額化や収入減少への備えとして、がん診断保険への加入を検討する人も多いでしょう。がん診断保険の魅力の一つに、がんと診断された際に一時金を受け取れる「診断給付金」があります。この診断給付金は、一度きりの支払いなのでしょうか？それとも何度でも受け取れるのでしょうか？

結論から言うと、がん診断保険金は特定の条件を満たせば何度でも受け取ることが可能です。しかし、すべてのケースで何度でも受け取れるわけではありません。重要なのは、がんの種類と診断時期です。

一般的に、がん診断保険では、最後に診断確定を受けた日から一定期間（多くの場合2年）経過後であれば、異なる種類のがんに対して再度診断給付金を受け取ることができます。例えば、最初に胃がんと診断され、2年以上経過した後に肺がんと診断された場合、それぞれの診断に対して給付金を受け取ることが可能です。

しかし、過去に保険金が支払われた同一のがんに対して、再発や転移の場合でも、再度診断給付金を受け取れるとは限りません。これは、一度目の診断給付金で、そのがんに対する保障は完了していると考えられるからです。ただし、一部の保険商品では、一定期間経過後の再発や転移に対して、再度診断給付金を支払う特約が付加されている場合があります。

また、「上皮内新生物」のように、がんと診断されるものの、悪性度が低い病変については、保険会社や商品によって取り扱いが異なります。上皮内新生物と診断された場合、診断給付金の対象となる場合もあれば、対象外となる場合、あるいは減額して支払われる場合もあります。契約内容をしっかりと確認することが重要です。

さらに、がん診断保険金は、診断確定日が基準となります。がんの疑いがある段階や、経過観察中の段階では、診断給付金の請求はできません。確定診断が出た時点で、速やかに保険会社へ連絡し、必要な手続きを進める必要があります。

診断給付金の請求には、診断書やその他の医療記録が必要となります。これらの書類は、医療機関から発行してもらう必要があるため、時間に余裕を持って準備することが大切です。

がん診断保険への加入を検討する際には、保障内容、給付金の支払い条件、保険料などを比較検討し、自身に合った保険を選ぶことが重要です。特に、診断給付金については、

• 異なる種類のがんに何度でも適用されるか
• 同一のがんの再発・転移にも適用されるか
• 上皮内新生物は保障の対象となるか
• 診断確定までの期間はどのくらいか

といった点をしっかりと確認しましょう。

保険会社のウェブサイトやパンフレット、保険相談窓口などを活用して、詳細な情報を収集し、疑問点を解消することが、適切な保険選びにつながります。がんという大きなリスクに備えるために、がん診断保険の仕組みを正しく理解し、賢く活用しましょう。