事故でレンタカー代は誰が払うのですか?

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レンタカー運転中の事故では、通常、レンタカー会社の保険(自賠責保険および任意保険)が適用され、ケガの賠償やレンタカーの修理費をカバーします。ただし、過失状況によっては、運転者に過失責任が生じる場合もあります。

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レンタカー事故:修理費、賠償金は誰が払う?過失割合と保険の複雑な関係

レンタカーで旅先を自由に動き回るのは楽しいものですが、万が一事故を起こしてしまったら…誰が修理費を払うのか、賠償金は誰が負担するのか、不安になる方も多いのではないでしょうか。レンタカー事故における責任の所在は、一概には言えず、いくつかの要因によって複雑に変動します。この記事では、レンタカー事故発生時の費用の負担について、詳しく解説していきます。

1. 基本はレンタカー会社の保険、でも…

レンタカーを借りる際、多くの場合、基本的な保険(自賠責保険)と、任意保険に加入することになります。これらの保険は、事故によって相手にケガを負わせたり、相手の車を壊してしまったりした場合の賠償責任をカバーします。また、車両保険に加入していれば、レンタカー自体の修理費用もカバーされることが一般的です。

しかし、保険に加入していれば全て安心、というわけではありません。なぜなら、事故の過失割合が非常に重要になるからです。

2. 過失割合が重要!責任の所在を左右する要素

事故の過失割合とは、事故の責任が運転者と相手側のどちらにどれだけあるのかを示すものです。例えば、信号無視をした場合や、明らかに前方不注意で追突してしまった場合など、運転者に大きな過失があると判断されると、保険の適用範囲が制限されたり、免責金額が発生したりする可能性があります。

具体的には、以下のケースが考えられます。

  • 運転者に過失が全くない場合 (過失割合0%): 相手側の保険で全てカバーされます。レンタカーの修理費用や、運転者自身のケガの治療費なども、相手側の保険から支払われることになります。
  • 運転者に一部過失がある場合 (過失割合10%-90%): 過失割合に応じて、レンタカーの修理費用や相手への賠償金の一部を負担する必要があります。この場合、任意保険の対人・対物賠償保険が適用されますが、過失割合によっては自己負担額が発生する可能性があります。
  • 運転者に重大な過失がある場合 (飲酒運転、無免許運転など): 保険が適用されない、もしくは大幅に制限される場合があります。この場合、レンタカーの修理費用や相手への賠償金を、全額自己負担しなければならない可能性も出てきます。

3. 免責金額とは?知っておくべき自己負担額

任意保険に加入している場合でも、「免責金額」というものが設定されていることがあります。これは、事故が発生した際に、保険金が支払われる前に、運転者が自己負担しなければならない金額のことです。免責金額は、レンタカー会社や保険の種類によって異なります。

例えば、免責金額が5万円の場合、修理費用が10万円だったとすると、運転者は5万円を自己負担し、残りの5万円が保険から支払われることになります。免責金額を0円にする特約(免責補償制度)もありますが、その分保険料は高くなります。

4. レンタカー会社独自の補償制度も要確認

レンタカー会社によっては、独自の補償制度を用意している場合があります。これは、免責金額をさらに低くしたり、事故時の休業補償(NOC:ノンオペレーションチャージ)を免除したりするものです。レンタカーを借りる際には、これらの補償制度の内容も確認しておくことをお勧めします。

5. 事故を起こしてしまったら?冷静な対応が重要

万が一、レンタカーで事故を起こしてしまった場合は、以下の点に注意して冷静に対応しましょう。

  • 負傷者の救護: 最優先は負傷者の救護です。救急車を手配するなど、適切な措置をとりましょう。
  • 警察への連絡: 必ず警察に連絡し、事故の状況を報告しましょう。
  • レンタカー会社への連絡: レンタカー会社にも事故の状況を報告しましょう。
  • 相手方の情報収集: 相手方の氏名、連絡先、車のナンバー、保険会社などを確認しましょう。
  • 事故状況の記録: 可能な範囲で、事故現場の写真を撮影するなど、事故状況を記録しておきましょう。

レンタカー事故は、過失割合や保険の種類、契約内容などによって、責任の所在や負担額が大きく変わります。事故を起こしてしまった場合は、速やかにレンタカー会社や保険会社に相談し、適切なアドバイスを受けるようにしましょう。