がんの治療費用は平均していくらですか？

がん治療費用の内訳

がん治療にかかる費用は、がんの種類、治療法、受診する医療機関によって大きく異なります。日本における標準的な治療費用の目安としては、年間200万～600万円程度とされています。

この費用内訳には、以下のようなものが含まれます。

• 診察料: 定期的な診察や検査にかかる費用
• 検査料: CTスキャン、MRI、生検などの画像検査や病理検査にかかる費用
• 薬剤費: 抗がん剤や免疫療法薬、分子標的薬などの薬物療法にかかる費用
• 治療費: 手術、放射線治療、化学療法などの治療処置にかかる費用
• 入院費: 治療や検査のために病院に入院する場合にかかる費用
• 通院費: 病院やクリニックへの通院にかかる交通費や駐車代

高額な治療費

近年、がん治療では高額な抗がん剤や免疫療法薬が使用されるようになり、治療費がさらに高額化する傾向にあります。例えば、次のような薬剤では、1回あたりの投与費用が数百万円にも上ることがあります。

• オプジーボ（ニボルマブ）
• キイトルーダ（ペムブロリズマブ）
• テセントリク（アテゾリズマブ）
• タグリッソ（オシメルチニブ）
• キーフューダ（ソトラシブ）

また、がんの種類によっては、長期にわたって治療を継続する必要があり、その結果、治療費が大幅に増加することもあります。例えば、慢性骨髄性白血病や多発性骨髄腫などの血液がんでは、生存期間を延ばすために分子標的薬による治療を生涯にわたって継続する必要があります。

財政的支援

高額ながん治療費を負担するためには、さまざまな財政的支援制度を利用することができます。

• 国民健康保険: 日本では、国民健康保険制度により、がん治療費の一部が公費で負担されます。
• 高額療養費制度: 所得に応じて、自己負担額の上限が設定される制度で、がん治療費など高額な医療費を支払う際に利用できます。
• 生活保護制度: 低所得者や無職者など、経済的に困窮している場合は、生活保護制度を利用することで、医療費の全額が公費で負担されます。
• 民間保険: がん保険や医療保険に加入している場合は、治療費の一部を補償することができます。
• 医療費控除: がん治療費は、確定申告時に医療費控除の対象となり、一定額を所得税から控除することができます。

がん治療費に関する詳しい情報は、医療機関や各都道府県の社会福祉協議会などで確認できます。