40度の熱は危ないですか？

40度の熱、それは危険信号 – 知っておくべきことと対処法

40度の熱は、明らかに危険な状態を示すサインです。平熱が36度台の方であれば、4度近い体温上昇は、体の機能に深刻な影響を及ぼす可能性があります。単なる風邪だと思って放置せず、迅速かつ適切な対応を取ることが重要です。

なぜ40度の熱は危険なのか？

高熱は、体内の様々なシステムに負荷をかけます。特に以下の点が懸念されます。

• 脳への影響: 高熱が続くと、脳細胞がダメージを受けるリスクが高まります。意識障害、錯乱、けいれんなどが起こる可能性があり、最悪の場合、後遺症が残ることもあります。
• 臓器機能の低下: 心臓、腎臓、肝臓などの臓器は、高熱状態では通常よりも多くのエネルギーを消費します。過剰な負担は、臓器機能の低下につながり、重篤な場合には臓器不全を引き起こすこともあります。
• 熱中症のリスク: 高熱は、体温調節機能を狂わせ、熱中症のリスクを高めます。特に高齢者や乳幼児は体温調節機能が未熟なため、注意が必要です。熱中症は、脱水症状、意識障害、多臓器不全などを引き起こし、命に関わることもあります。
• 脱水症状の悪化: 熱が出ると、体は熱を下げるために汗をかきます。大量の汗は、体内の水分を失わせ、脱水症状を引き起こします。脱水症状は、血液循環の悪化、腎機能の低下、意識障害などを引き起こし、高熱状態をさらに悪化させる悪循環を生み出します。
• 基礎疾患の悪化: 高熱は、持病のある方にとって、基礎疾患を悪化させる要因となります。特に、心臓病、呼吸器疾患、糖尿病などを患っている場合は、注意が必要です。

40度の熱が出た場合の対処法

40度の熱が出た場合は、以下の対処法を速やかに実施してください。

1. 医療機関への相談: まずは、かかりつけ医や医療機関に電話で相談し、指示を仰ぎましょう。特に、意識障害、呼吸困難、激しい頭痛、けいれんなどの症状がある場合は、救急車を呼ぶことも検討してください。
2. 冷却: 体を冷やすことで、体温を下げる効果が期待できます。
   • 冷たいタオルや保冷剤を、首、脇の下、太ももの付け根など、太い血管が通っている場所にあてます。
   • 水風呂やシャワーを浴びるのも有効ですが、体力を消耗しないように、短時間で済ませましょう。
   • 扇風機やエアコンなどで、室温を適切に保ちましょう。
3. 水分補給: 脱水症状を防ぐために、こまめな水分補給が重要です。水、スポーツドリンク、経口補水液などを、少量ずつ、頻繁に摂取しましょう。
4. 安静: 体力を消耗しないように、安静に過ごしましょう。無理に動いたり、活動したりすると、症状が悪化する可能性があります。
5. 解熱剤の使用: 医師の指示に従い、解熱剤を使用することも有効です。ただし、解熱剤は一時的に熱を下げるだけで、原因を取り除くものではありません。必ず医師の診察を受け、原因を特定することが重要です。
6. 周囲への連絡: 状況を家族や友人に伝え、サポートを求めましょう。一人暮らしの場合は、特に注意が必要です。

予防のためにできること

普段から、以下の点に注意することで、高熱を予防することができます。

• 十分な睡眠と栄養: 規則正しい生活習慣を心がけ、十分な睡眠とバランスの取れた食事を摂りましょう。
• 手洗い、うがい: 感染症予防の基本である手洗い、うがいを徹底しましょう。
• 予防接種: インフルエンザや肺炎球菌ワクチンなど、予防接種を受けられるものは積極的に受けましょう。
• 体調管理: 日頃から体調管理に気を配り、少しでも体調に異変を感じたら、早めに医療機関を受診しましょう。

40度の熱は、決して放置してはいけない危険な状態です。上記の対処法を参考に、冷静かつ迅速に対応し、命を守るための行動を取りましょう。