お祝い金を渡す時はどのように渡しますか？

お祝い金を渡す際のマナー：感謝の気持ちを込めて

人生には様々な慶事があり、お祝い金を贈る機会も少なくありません。結婚、出産、入学、新築など、おめでたい席で贈られるお祝い金は、相手への祝福の気持ちを表す大切なものです。しかし、せっかくのお祝いも、渡し方が失礼だと台無しになってしまう可能性があります。そこで、今回はお祝い金を渡す際のマナーについて、より具体的に、そして現代の状況にも触れながら解説していきます。

袱紗の使い方：大切な祝儀袋を守る

お祝い金は、祝儀袋に入れて袱紗に包んで持参するのが基本です。袱紗は、祝儀袋を汚れや傷から守り、丁寧に扱っていることを示すためのものです。慶事には赤色の、弔事には紫色の袱紗を使用します。最近では、華やかな柄の風呂包みを使用する方も増えています。風呂敷も袱紗と同様に祝儀袋を保護する役割を果たし、包み方次第で華やかさを演出できます。

袱紗の包み方は、慶事の場合は右開き、弔事の場合は左開きが一般的です。祝儀袋を入れる際は、袱紗を広げ、中央より少し上に袋を置き、手前、奥、左、右の順に包みます。贈呈の際は、袱紗から祝儀袋を取り出し、相手が表書きを読める向きに両手で差し出します。

新札を用意する意味：相手への配慮

お祝い金には、新札を用意するのがマナーです。新札は、相手に敬意を払い、この日のために特別に用意したことを示す意味があります。また、新札は折り目や汚れがなく、見た目にも美しく、お祝いの場にふさわしい清潔感があります。もし新札が用意できない場合は、できるだけ折り目の少ないきれいなお札を選び、相手に「新札を用意できず申し訳ありません」と一言添えると良いでしょう。

表書きと水引：祝いの種類に合わせた選択

祝儀袋の表書きと水引は、祝いの種類によって異なります。結婚祝いは「寿」や「御結婚祝」、出産祝いは「御出産祝」や「御誕生祝」、入学祝いは「入学祝」や「祝御入学」、新築祝いは「祝御新築」など、それぞれの場面に適した表書きを選びましょう。水引は、蝶結びは何度でも結び直せることから、繰り返しの慶事に用いられます。結婚祝い、出産祝い、入学・卒業祝いなどが該当します。一方、結び切りは一度結ぶと解けないことから、一度きりであってほしい慶事に用いられます。快気祝い、新築祝い、長寿祝いなどが該当します。近年では、簡略化のため、何度でもお祝いできるという意味を込めて、結婚祝いにも結び切りを使うケースも見られます。

贈呈のタイミングと言葉：感謝の気持ちを伝える

お祝い金を渡すタイミングは、お祝いの席で、相手の手が空いている時を見計らって行います。「本日はおめでとうございます」「心ばかりのお祝いですが、お納めください」など、感謝の気持ちを込めた言葉とともに、丁寧に差し出しましょう。相手がすぐに開けて中身を確認することはマナー違反とされていますので、控えましょう。

デジタル化の波：電子マネーやオンライン送金

近年では、電子マネーやお祝い金送金サービスを利用してお祝い金を贈るケースも増えてきています。特に、遠方に住んでいる場合や、直接会うのが難しい状況では、これらのサービスは非常に便利です。しかし、デジタルでの贈呈であっても、マナーを意識することが大切です。送金する際には、メッセージを添えて感謝の気持ちを伝えるとともに、祝儀袋の画像を添付するなど、祝いの気持ちを表現する工夫を凝らすと良いでしょう。

お祝い金は、相手への祝福の気持ちを表す大切なものです。正しいマナーを身につけて、感謝の気持ちを込めて贈ることで、より一層お祝いの気持ちが伝わるでしょう。