結婚して幸せだと思う人はどれくらいの割合ですか?

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結婚によって幸せを感じている人の割合は、男女で大きく違います。既婚女性の約8割、男性は約8割が幸せと回答している一方、未婚・離別・死別女性の約7割、男性は約5割が幸せであると答えています。これは、2018年の明治安田総合研究所の調査結果です。
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結婚は幸せへのパスポート? 男女で異なる「幸せ」の感じ方

「結婚は人生の墓場」なんて言葉も耳にする昨今、実際のところ結婚は人を幸せにするのでしょうか? 明治安田総合研究所の2018年の調査結果によると、既婚者の約8割が「幸せ」と回答しています。一見すると、結婚は幸せをもたらす魔法の呪文のように思えますが、実はこの数字には男女間の大きなギャップが隠されています。

驚くべきことに、既婚女性と既婚男性の「幸せ」の割合はどちらも約8割とほぼ同じです。しかし、未婚、離別、死別といった未婚者グループを見てみると、女性の約7割が「幸せ」と回答しているのに対し、男性は約5割にとどまります。つまり、女性は結婚の有無に関わらず、比較的高い割合で幸せを感じている一方、男性は結婚しているかどうかで幸せの感じ方が大きく変わる傾向があるのです。

なぜこのような違いが生じるのでしょうか? いくつかの要因が考えられます。

まず、女性は結婚によって、精神的な安定や安心感を得やすい傾向があります。パートナーの存在は、孤独感や不安を軽減し、日々の生活に彩りを添えてくれます。また、家事や育児を分担することで、負担が軽減されることも幸せに繋がるでしょう。特に、日本ではまだまだ「良妻賢母」といった伝統的な価値観が根強く残っており、結婚によって社会的な承認を得られることも、女性の幸福度を高める一因と言えるかもしれません。

一方、男性は結婚によって、社会的な責任やプレッシャーを感じることがあります。一家の大黒柱として、経済的な安定を求められるだけでなく、家庭内での役割や父親としての責任も求められます。これらのプレッシャーが、男性の幸福度を低下させている可能性があります。また、結婚によって自由な時間が減ったり、趣味や友人との付き合いが制限されることも、男性にとってはストレスとなる場合があるでしょう。

さらに、コミュニケーションのスタイルの違いも影響していると考えられます。女性は、会話を通して感情を共有し、共感を得ることでストレスを軽減する傾向があります。結婚生活においても、パートナーとのコミュニケーションは重要な役割を果たします。一方、男性は、問題解決を重視する傾向があり、感情的な表現が苦手な人も少なくありません。そのため、結婚生活におけるコミュニケーションのすれ違いが、男性のストレスを増大させる可能性があります。

もちろん、これらの傾向はあくまでも一般論であり、すべての男女に当てはまるわけではありません。結婚が幸せをもたらすかどうかは、個々の性格や価値観、パートナーとの相性など、様々な要因によって大きく左右されます。「結婚=幸せ」という単純な図式ではなく、結婚生活を通してどのように幸せを築いていくかが重要なのです。

今後、結婚を取り巻く環境はさらに変化していくでしょう。結婚の意義や価値観が多様化する中で、自分にとっての「幸せ」とは何かを改めて問い直し、自分らしい生き方を選択していくことが大切です。結婚という選択肢を選ぶにせよ、選ばないにせよ、自分の人生を主体的に歩み、幸せを掴み取っていきましょう。