離婚率は30代が高いですか？

30代、離婚の岐路？増加する「アラサー離婚」の背景と要因を探る

日本では、長らく「熟年離婚」が社会問題として取り上げられてきましたが、近年では30代夫婦の離婚率上昇も深刻化しており、「アラサー離婚」という言葉も耳にするようになりました。厚生労働省の統計によると、2022年の離婚率は30代妻が最も高く、30代夫も40代に次いで高いという結果が出ています。

では、なぜ30代で離婚を選ぶ夫婦が増えているのでしょうか？

1. ライフプランのズレ

30代は結婚生活と並行して、仕事や子育てなど、人生における様々な転換期を迎えます。結婚当初は共有できていた価値観や将来設計も、ライフステージの変化に伴い、次第にズレが生じてくることも。特に、女性の社会進出が進み、経済的に自立する女性が増えた現代においては、仕事と家庭の両立に対する考え方の違いが、夫婦間の溝に繋がってしまうケースも少なくありません。

2. 未熟な結婚観からの脱却

20代で結婚した夫婦の場合、30代に入り、精神的にも経済的にも自立していく中で、結婚生活に対する意識が変化するケースも見られます。恋愛感情だけでは乗り越えられない現実や、結婚生活への理想と現実のギャップに直面し、結婚生活に疑問を抱く人もいるでしょう。

3. SNSの影響

近年では、SNSを通じて他人の華やかな側面ばかりが目につきやすく、自身の結婚生活と比較してしまい、不満や孤独感を抱きやすくなっているとも言われています。また、SNSがきっかけで昔の恋人との再会や新たな出会いが生まれ、離婚に繋がるケースも少なくありません。

4. 経済的な問題

住宅ローンや教育費など、30代は経済的な負担が大きくなる時期でもあります。経済的な不安から夫婦関係が悪化したり、共働きが当たり前となる中で、家事・育児分担に対する不満が離婚理由となるケースもあります。

離婚は決してネガティブな選択ではありません。 しかし、人生の重要な決断であるからこそ、安易な選択ではなく、夫婦でしっかりと話し合い、お互いの未来のために最善の道を選ぶことが大切です。

もし、離婚を考えている場合は、一人で抱え込まずに、弁護士などの専門家に相談することも検討しましょう。