「ペイシェント」は「我慢する」という意味ですか?

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「patient」は名詞で「患者」ですが、形容詞で「我慢強い」という意味を持ちます。「have patience」で「我慢する」という意味のフレーズになります。名詞の「patience」は「我慢」「忍耐」を意味します。動詞としては使いません。

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「ペイシェント」は「我慢する」という意味ですか? ― 英語”patient”の多様な意味を探る

英語の”patient”を日本語で「ペイシェント」とカタカナ表記すると、医療現場でよく耳にする「患者」という意味がすぐに思い浮かびます。しかし、”patient”はそれだけではありません。実は、形容詞として「我慢強い」「辛抱強い」という意味も持ち、これが日本語で「我慢する」という動詞の意味と混同されやすいポイントです。

“patient”を「我慢する」と単純に訳してしまうのは、少し早計です。”patient”自体は動詞ではなく、形容詞として人の性質や状態を表します。つまり、「我慢強い人」「辛抱強い人」という意味になり、「我慢する」という動作そのものを表すわけではありません。

では、「我慢する」という日本語の動詞に相当する英語表現は何でしょうか? これは文脈によって様々ですが、例えば以下のような表現が考えられます。

  • tolerate: 不快な事や状況を我慢する、耐える
  • endure: 苦痛や困難に耐え忍ぶ
  • bear: 重荷や苦痛に耐える
  • put up with: 我慢する、耐え忍ぶ (やや口語的)
  • stand: 我慢する、耐える (やや口語的)

これらの動詞は、それぞれニュアンスが微妙に異なります。例えば、”tolerate”は「許容する」という意味合いが強く、”endure”は長期的な苦難に耐えるイメージ、”bear”は責任や重荷を背負うニュアンスを含みます。状況に応じて適切な動詞を選ぶ必要があります。

一方、”patient”を使った表現で「我慢する」という意味に近いニュアンスを出すには、”be patient” や “have patience” を用います。

  • Be patient: 我慢強くあれ、辛抱強くあれ
  • Have patience: 我慢する、辛抱する

“Be patient”は命令形もしくは相手に我慢を促す表現で、「我慢しなさい」というニュアンスになります。一方、”Have patience”は「我慢を持つ」という意味で、自分自身に言い聞かせる場合にも使えます。例えば、「Have patience with me. (もう少し我慢してください)」や「I’m trying to have patience. (我慢しようとしているところです)」といった具合です。

名詞の”patience”は「我慢」「忍耐」「辛抱」を意味し、「Patience is a virtue. (忍耐は美徳である)」という有名な諺にも見られます。

このように、”patient”は名詞で「患者」、形容詞で「我慢強い」という意味を持ちますが、動詞として「我慢する」という意味では使いません。「我慢する」という動詞を表現するには、”tolerate”、”endure”、”bear”など、文脈に合った適切な動詞を選ぶ必要があります。また、”be patient”や”have patience”といったフレーズで「我慢する」に近いニュアンスを表現することも可能です。

英語学習において、日本語と英語の単語を単純に1対1で対応させようとすると、誤解が生じる場合があります。”patient”はその典型的な例と言えるでしょう。単語の品詞や文脈、そして様々な類義語とのニュアンスの違いを理解することで、より正確で自然な英語表現を身につけることができます。