「雲介」とはどういう意味ですか?

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「雲介」は江戸時代以降、交通労働に従事し、住所不定だった人足のことを指します。その名称は、雲のように行く先が決まっていない様子に由来するか、客待ちの網張り姿がクモに似ているからと言われています。

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雲助:江戸時代の浮浪人足

「雲助」とは、江戸時代後期以降、交通労働に従事し、住所不定な人足のことを指します。主に荷物の運搬や駕籠かき、船の曳き仕事を担っていました。

名前の由来

「雲助」という名称の由来については、以下のような説があります。

  • 雲のような行き先不定さ:雲助は住所を持たず、仕事に応じて各地を転々としていました。その姿が空を行き交う雲のようであることから、「雲助」と呼ばれるようになったと考えられます。
  • クモのような網張り姿:客待ちをする雲助は、網を張って荷物を待っていました。その姿がクモに似ていることから、「雲助」と呼ばれるようになったという説もあります。

生活様式

雲助は住所を持たず、野宿や簡易な小屋で生活していました。身なりは貧しく、独特の衣服を着ていました。また、雲助の中には賭博や喧嘩などの不正行為に手を染める者もいました。

社会的地位

雲助は社会的に低い地位に置かれていました。士農工商の身分制度において、雲助は最低層の「非人」に分類されました。彼らは差別や偏見にさらされ、一般社会から疎外されていました。

活躍分野

雲助は主に交通労働に従事していました。主な仕事内容は次のとおりです。

  • 荷物の運搬(駄賃稼ぎ)
  • 駕籠かき
  • 船の曳き仕事
  • 物乞い

文化的影響

雲助は江戸時代の小説や戯曲に登場し、浮浪人の代表として描かれました。また、彼らの独特の言語や文化が、庶民文化に影響を与えました。

近代以降

明治時代以降、交通手段が発達するにつれて、雲助の仕事は減少しました。結果として、雲助という職業は次第に消滅していきました。しかし、彼らの名は、住所不定な浮浪者の代名詞として現在でも使われています。