スロットの設定Lはなぜあるのですか?

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2021年以降の6号機パチスロで一部機種に見られる「設定L」は、型式試験の通過を目的とした特殊設定です。 実際には遊技客向けではなく、極端に低い機械割が設定されており、実質的に稼働されることはありません。 あくまで検定のための措置と考えて良いでしょう。

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スロットの設定Lとは? なぜ存在するのか? 知っておくべきその役割と背景

近年のパチスロ機、特に6号機と呼ばれる機種の一部に見られる「設定L」。これは、パチスロファンにとって、ある種「謎」に包まれた設定と言えるかもしれません。通常の遊戯ではまずお目にかかることのない設定Lは、一体何のために存在するのでしょうか? なぜメーカーはわざわざこのような設定を用意する必要があるのでしょうか? 今回は、設定Lの存在意義と、その背景にある事情について、掘り下げて解説します。

設定Lとは何か? その目的と特徴

設定Lは、主にパチスロ機の型式試験(検定)を通過するために設けられた特殊な設定です。通常、パチスロ機は市場に出回る前に、その性能や安全性を評価するための厳しい試験を受けます。この試験において、一定の基準を満たす必要があるのですが、その基準をクリアするために、意図的に機械割(ペイアウト率)を極端に低く設定したのが、設定Lなのです。

つまり、設定Lは、遊技客が実際に遊戯することを想定した設定ではありません。 通常の設定とは異なり、設定Lで遊戯した場合、ほぼ確実に負け続けることになります。そのため、ホール側も、通常は設定Lを使用することはありません。

なぜ設定Lが必要なのか? 検定試験における役割

では、なぜメーカーは、わざわざ遊戯客が遊戯しない設定Lを用意する必要があるのでしょうか? その理由は、パチスロ機の検定試験にあります。

検定試験では、様々な条件下でパチスロ機を稼働させ、その性能や挙動を評価します。その際、設定Lを使用することで、意図的に「射幸性」(ギャンブル性)を抑え、検定基準をクリアしやすくする狙いがあるのです。

近年、パチスロ機の規制は厳格化されており、射幸性の高い機種は検定を通過しにくくなっています。そのため、メーカーは、設定Lのような特殊な設定を用いて、規制をクリアし、機種を市場に出せるように工夫しているのです。

設定Lの表示方法と見分け方

設定Lは、通常、液晶画面や設定変更画面などで判別することができます。機種によって表示方法は異なりますが、「L」「Low」「練習モード」といった文字で表示されることが多いです。

万が一、ホールで遊戯中に設定Lと思われる挙動に遭遇した場合は、すぐに遊戯を中断し、店員に確認することをおすすめします。誤って設定Lで遊戯し続けてしまうと、大きな損失につながる可能性があります。

設定Lから読み解く、パチスロ業界の現状

設定Lの存在は、現在のパチスロ業界における規制の厳しさを物語っています。メーカーは、厳しい規制の中で、いかに魅力的な機種を開発し、市場に投入するか、日々試行錯誤を繰り返しています。

設定Lは、その試行錯誤の過程で生まれた、ある種「苦肉の策」と言えるかもしれません。しかし、その背景には、パチスロ業界全体の健全化を目指すという、規制当局の意図も見て取れます。

まとめ

設定Lは、パチスロ機の検定試験を通過するために設けられた特殊な設定であり、遊技客が実際に遊戯することを想定したものではありません。設定Lの存在は、パチスロ業界における規制の厳しさを物語っていますが、同時に、業界全体の健全化を目指すという意図も示唆しています。

パチスロを遊戯する際は、設定Lについて理解しておくことで、より安全に、そしてより楽しく遊戯することができるでしょう。