バッテリー性能が80%のスマホはバッテリーが劣化している？

スマートフォンを長く愛用していると、バッテリーの持ちが悪くなってきたと感じることはありませんか？ 最近のスマートフォンでは、バッテリーの健康状態が数値で表示されることが多くなりました。そして、その数値が80%を指している場合、「バッテリーが劣化しているのか？」と不安になる方も少なくないでしょう。この記事では、バッテリー健康状態が80%のスマートフォンについて、その意味や対処法、そして今後どうすれば良いのかを詳しく解説します。

まず、結論から言うと、バッテリー健康状態が80%だからといって、すぐにパニックになる必要はありません。80%という数値は、あくまで新品時のバッテリー容量に対する相対的な指標です。つまり、新品時100%の容量があったとすれば、現在の容量は80%であるということです。この状態でも、多くのユーザーにとって日常の使用に支障をきたすほどではないでしょう。動画視聴やゲームなど、バッテリーを大量消費する用途でもなければ、1日の使用に耐えうる可能性が高いです。

しかし、80%という数値は、バッテリーの劣化が始まっているという明確なサインでもあります。新品時の性能と比べると、明らかにバッテリーの持ちが悪くなっていると感じている方もいるのではないでしょうか。これは、バッテリー内部の化学変化によるもので、充電サイクルの繰り返しや高温環境への曝露などが劣化を加速させます。

では、一体どの程度劣化していると言えるのでしょうか？ スマートフォンメーカーは具体的な基準を公開しているわけではありませんが、一般的には以下の様な目安が考えられます。

• 80%～90%：軽度な劣化。 日常の使用には問題ないことが多いですが、以前と比べるとバッテリーの持ちが悪くなっていると感じることがあるかもしれません。
• 70%～80%：中程度の劣化。 バッテリーの持ちの悪化が目立ちはじめ、1日の使用で充電が必要になる場合も増えてくるでしょう。
• 60%～70%：高度な劣化。 バッテリーの持ちが著しく悪くなり、頻繁な充電が必要となるでしょう。外出時にも充電器を持ち歩く必要性が出てくるかもしれません。
• 60%未満：交換を検討すべき状態。 バッテリーの寿命が尽きかけており、使用に支障をきたす可能性が高まります。突然の電源切れも起こりやすいため、早急なバッテリー交換を推奨します。

ただし、これらの数値はあくまでも目安です。個々の使用状況やスマートフォン機種、バッテリーの製造時期などによって、実際の劣化具合は異なります。より正確にバッテリーの状態を把握するためには、AccuBatteryなどの専門的なバッテリー診断アプリを利用することをおすすめします。これらのアプリは、充電サイクル数やバッテリーの劣化速度などを詳細に分析し、より正確なバッテリーの状態を数値で示してくれます。

バッテリーの寿命を延ばすためには、以下の点に注意しましょう。

• 適切な温度で使用する： 高温や低温はバッテリーに悪影響を与えます。直射日光の当たる場所や高温の車内などに放置しないようにしましょう。
• 完全放電・完全充電を避ける： バッテリーへの負担を軽減するために、20%～80%程度の範囲で充電するのが理想です。
• 純正または信頼できるメーカーの充電器を使用する： 劣悪な充電器を使用すると、バッテリーの劣化を早める可能性があります。
• 定期的にソフトウェアアップデートを行う： 最新のソフトウェアには、バッテリーの最適化機能が含まれている場合もあります。

バッテリー健康状態が80%だからといって、すぐに新しいスマートフォンに買い換える必要はありません。しかし、バッテリーの劣化は避けられない事実です。上記の方法を実践し、バッテリーの状態を常に把握することで、より長くスマートフォンを使い続けることができるでしょう。 そして、バッテリーの持ちに不満を感じ始めたり、60%を下回った場合は、バッテリー交換を検討する時期かもしれません。