ルーターを変えるとWi-Fiが早くなる？

ルーターを交換するだけでWi-Fiは本当に速くなる？速度向上のメカニズムと注意点

Wi-Fiの速度が遅いと、動画のストリーミングが途切れたり、オンラインゲームでラグが発生したりと、ストレスが溜まりますよね。「ルーターを交換すればWi-Fiが速くなる」という話を聞いたことがある方も多いと思いますが、それは本当なのでしょうか？

結論から言うと、 ルーターの交換はWi-Fi速度向上に繋がる可能性は大いにあります。しかし、ただ新しいルーターに交換すれば必ず速くなるというわけではありません。速度向上のメカニズムを理解し、ポイントを押さえることが重要です。

速度向上のメカニズム:

ルーターの速度向上には、主に以下の要素が関係しています。

1. Wi-Fi規格: Wi-FiにはIEEE 802.11という規格があり、a/b/g/n/ac/axといった種類があります。新しい規格ほど、通信速度が速く、より多くのデバイスを同時に接続できます。古い規格のルーターを使用している場合、最新規格（特にWi-Fi 6 (ax)）に対応したルーターに交換することで、飛躍的に速度が向上する可能性があります。
2. 電波の周波数帯: Wi-Fiルーターは、2.4GHz帯と5GHz帯の電波を使用します。2.4GHz帯は電波が遠くまで届きやすい反面、家電製品など他の機器との電波干渉を受けやすいというデメリットがあります。5GHz帯は干渉を受けにくい反面、壁などの障害物に弱いという特性があります。最新のルーターは、これらの周波数帯を最適に利用する技術を備えており、より安定した高速通信を実現します。
3. MIMO (Multiple-Input and Multiple-Output) 技術: 複数のアンテナを使用して、同時に複数のデータを送受信する技術です。この技術により、通信速度が向上し、複数のデバイスを同時に使用する場合でも速度低下を抑えることができます。
4. ビームフォーミング技術: 特定のデバイスに向けて電波を集中させる技術です。これにより、特定のデバイスの通信速度が向上し、安定した通信が可能になります。

注意点:

ルーターを交換するだけでWi-Fiが速くなるわけではない、と冒頭でお伝えしましたが、それには理由があります。以下の点に注意しましょう。

1. インターネット回線速度: インターネット回線自体の速度が遅い場合、ルーターを交換してもWi-Fi速度は劇的に改善しません。まず、ご自身の契約している回線速度を確認し、必要であれば回線プランの見直しを検討しましょう。
2. 接続デバイスの対応規格: ルーターが最新規格に対応していても、接続するデバイスが古い規格にしか対応していない場合、ルーターの性能を十分に発揮できません。
3. ルーターの設置場所: ルーターの設置場所も重要です。壁や家具などの障害物の少ない、見通しの良い場所に設置しましょう。また、電子レンジなどの電波を発する機器の近くは避けましょう。
4. 電波干渉: 近隣のWi-Fiルーターや、Bluetooth機器などとの電波干渉も速度低下の原因となります。ルーターの設定画面から、使用するチャンネルを変更することで改善する場合があります。

まとめ:

ルーターの交換は、Wi-Fi速度を向上させる有効な手段の一つです。しかし、単に最新のルーターに交換するだけでなく、インターネット回線速度、接続デバイスの対応規格、ルーターの設置場所、電波干渉など、様々な要素を考慮する必要があります。これらの要素を理解し、適切な対策を講じることで、快適なWi-Fi環境を実現することができます。

参考情報:

• ご利用のプロバイダの公式サイト
• Wi-Fiルーターのメーカー公式サイト
• インターネット回線速度テストサイト (速度測定)

これらの情報を参考に、ご自身の環境に合ったルーターを選び、設定を見直すことで、より快適なWi-Fi環境を手に入れてください。