機内モードでも既読がつくのはなぜ?

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機内モードは端末の通信機能をオフにするだけで、アプリ内の動作は停止しません。そのため、メッセージの受信と既読処理はオフラインで行われ、通信が復旧した際にサーバーに送信されるため、既読表示がつくのです。オフラインで読む機能と既読機能が連動している仕組みです。
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機内モードでも既読になるワケ – オフラインとオンラインの連携

スマートフォンやタブレットの機内モードを使用している時でも、メッセージアプリで既読がつく現象は、多くのユーザーにとって不思議に思えるかもしれません。「通信がオフなのに、どうやって既読になるの?」と疑問に思う方もいるでしょう。

実は、この現象は、アプリの動作と、通信の仕組みが密接に連携しているためです。機内モードは、端末の通信機能を一時的にオフにする機能です。これは、電波によるデータの送受信を停止させることを意味します。しかし、アプリ内部での処理は、通信の有無に関わらず継続的に行われます。

例えば、メッセージアプリの場合、新しいメッセージを受信すると、アプリはそれを端末上で一時的に保存します。この保存段階では、インターネット回線は使用されていません。これは、オフラインでメッセージを読む機能です。この機能により、ユーザーは通信状況に関係なく、メッセージの内容を確認することができます。

同時に、アプリは、既読処理に関わる情報を、サーバーへの送信が必要なデータとして端末に蓄積します。これは、ユーザーが通信可能な状態に戻った時に、サーバーに既読の情報を送信する準備をしているという状態です。

通信が復旧すると、アプリは蓄積された既読情報を含むデータを送信します。この送信は、一度にまとめて行われるのが一般的です。つまり、機内モードから通常の状態に戻ると、一気に既読処理が完了し、メッセージアプリの画面に既読の表示が反映されるのです。

この仕組みは、オフラインでのメッセージの閲覧と、オンラインでの既読処理という2つの異なるプロセスが連動しているため実現しています。もし、既読処理がオンラインでのみ行われる仕組みだとしたら、機内モード中は新しいメッセージの受信はできますが、既読の処理はできません。しかし、実際に使用しているアプリでは、機内モードであっても、新たなメッセージは受信できますし、通信復旧後に既読にできます。

この仕組みのメリットは、ユーザーにとって大きな利便性をもたらします。例えば、飛行機に乗っている時や、通信環境が不安定な場所でも、メッセージのやり取りを継続することができます。受信したメッセージは、後で確認できるため、緊急の連絡などもスムーズにできます。

しかし、この仕組みに課題がないわけではありません。通信復旧後に、大量の既読処理が行われるため、端末の処理速度が低下する可能性もあります。また、機内モード中に送信したメッセージは、通信復旧後まで送信されません。そのため、急ぎの連絡には、機内モードを解除する必要がある場合もあります。

このように、機内モードでも既読になるのは、アプリ内部でオフラインで処理される既読情報と、通信復旧時にサーバーに送信する仕組みが連動しているからです。この仕組みは、通信状況に関わらず、メッセージのやり取りをスムーズにするために設計されています。 しかしながら、その一方で、通信復旧時の処理の負担、急ぎの連絡への影響といった課題も存在します。