機内モードでGPSは使えますか？

機内モードでもGPSは使える？ 知っておくべき位置情報とプライバシーの関係

飛行機に乗る際、アナウンスで必ず耳にする「機内モード」。スマートフォンやタブレットなど、モバイルデバイスの電波を発信する機能を一括でオフにするモードであることは、多くの方がご存知でしょう。しかし、「機内モードにするとGPSは本当に使えなくなるのか？」、あるいは「位置情報が完全にオフになるのか？」と疑問に思ったことはありませんか？

結論から言うと、機内モードにした状態でも、GPS機能自体は利用できる場合があります。

機内モードは、主にWi-Fi、モバイルデータ通信（4G/5G）、Bluetoothなどの無線通信機能を遮断するものです。一方、GPSは、人工衛星からの電波を受信して現在位置を特定する技術です。そのため、GPSの電波受信自体は、機内モードによって遮断されるわけではありません。

ただし、機内モードでGPSを利用できるかどうかは、デバイスの設定や使用するアプリによって異なります。

• GPS専用アプリの場合: 地図アプリやナビゲーションアプリなど、GPS信号のみを利用して位置情報を取得するアプリであれば、機内モードでも利用できる可能性が高いです。事前にオフライン地図をダウンロードしておけば、通信環境がない場所でもナビゲーションを利用できます。
• インターネット接続を必要とするアプリの場合: Googleマップのように、地図データのダウンロードや検索機能にインターネット接続が必要なアプリの場合、機内モードでは一部機能が制限されることがあります。GPSで位置情報を特定できても、地図が表示されなかったり、周辺の情報を検索できなかったりする可能性があります。

重要なのは、機内モードにしても、必ずしも位置情報が完全に遮断されるわけではないということです。

例えば、スマートフォンの設定で位置情報サービスが有効になっている場合、アプリによっては、GPS以外の方法（Wi-Fiや携帯基地局の電波など）で位置情報を取得しようとする可能性があります。これらの方法は、機内モードでも完全に遮断されない場合があります。

プライバシー保護のために意識すべきこと

機内モードを利用する際、位置情報とプライバシーに関して注意すべき点はいくつかあります。

1. 位置情報サービスの設定を確認する: スマートフォンの設定で、位置情報サービスを完全にオフにすることも可能です。プライバシーを特に重視する場合は、位置情報サービス自体をオフにしておくことをお勧めします。
2. アプリの権限を確認する: インストールされているアプリが、位置情報にアクセスする権限を持っているかどうかを確認し、不要な場合は権限を制限しましょう。
3. オフライン地図をダウンロードする: GPSを利用するアプリで、オフライン地図をダウンロードしておくと、通信環境がない場所でも地図を表示したり、ナビゲーションを利用したりすることができます。
4. 位置情報タグの削除: 写真や動画に位置情報が記録されている場合があります。SNSなどにアップロードする際は、位置情報タグを削除してから投稿することをお勧めします。

機内モードは、電波を発信する機能を遮断する便利な機能ですが、位置情報に関しては、設定やアプリによって挙動が異なる場合があります。自身のデバイスの設定をしっかりと確認し、必要に応じて位置情報サービスをオフにしたり、アプリの権限を制限したりするなど、適切な対策を行うことで、より安心して機内モードを利用できます。位置情報とプライバシーの関係を理解し、賢くデバイスを活用しましょう。