機内モードでWi-Fiを使うとLINEの着信通知はどうなる？

機内モードとWi-Fi：LINEの通知は届くのか？その謎を解き明かす

飛行機に乗る際、多くの人が利用する機内モード。電波法の遵守や周囲への電波干渉防止のため、携帯電話の通信機能をオフにするための機能です。しかし、近年では機内Wi-Fiサービスが普及しており、機内モードをオンにしたままWi-Fiだけを有効にするという利用方法も一般的になりつつあります。

そこで疑問が生じます。機内モードをオンにし、Wi-Fiを有効にした状態でLINEを使っていた場合、着信通知は届くのでしょうか？結論から言うと、届きません。

この事実を理解するには、機内モードの動作原理を理解する必要があります。機内モードは、携帯電話の無線通信機能を完全に遮断する機能です。これは、単に携帯電話回線（LTE、3G、5Gなど）をオフにするだけでなく、Wi-Fiを含むBluetooth、NFCといったあらゆる無線通信機能をオフにすることを意味します。

一見、Wi-Fiを有効にしているから通信できるようにも思えますが、これは誤解です。機内モードがオンになっている状態では、Wi-Fiの機能自体がシステムレベルで無効化されています。Wi-Fiをオンにしても、それは単なる表示上の設定変更に過ぎず、実際に無線通信モジュールは動作していません。 そのため、LINEアプリはネットワークに接続できず、オフライン状態となります。

LINEは、メッセージの送受信にインターネット接続を必要とします。携帯電話回線かWi-Fiのどちらかを通してサーバーと通信を行い、メッセージの送受信や通知の表示を行います。しかし、機内モードがオンの状態では、どちらの接続経路も遮断されているため、LINEはサーバーとの通信が不可能となり、着信通知が届かなくなるのです。

たとえ機内Wi-Fiが利用可能で、他のアプリがインターネットに接続できているように見えても、LINEは機内モードの影響を受け、オフライン状態のままです。これは、LINEアプリ自体が機内モードの状態を認識し、通信を試みないためではありません。システムレベルで無線通信が遮断されているため、アプリが通信を試みる以前に通信経路が閉ざされているのです。

機内モードを解除し、携帯電話回線またはWi-Fiに接続することで初めて、LINEはオンライン状態となり、メッセージの送受信や通知の受信が可能になります。ただし、機内Wi-Fiを利用する場合でも、機内モードをオフにする必要があり、航空会社の指示に従って利用する必要があります。

まとめると、機内モードとWi-Fiの併用は、一見矛盾するようですが、システムレベルでの無線通信の遮断という機内モードの動作原理を理解すれば、LINEの着信通知が届かない理由が明確になります。快適なフライトのために、機内モードとWi-Fiの使用方法を正しく理解し、利用しましょう。 また、重要な連絡を待つ場合は、事前に機内モードをオフにするか、着信通知を別の方法（例えば、SMSなど）で受け取るなどの対策を検討することをお勧めします。