CVTフルード交換は5万キロ走行車でも可能？

5万キロ走行車でもCVTフルード交換は可能？ その必要性と注意点

近年、燃費効率の良さから多くの車種に採用されているCVT（Continuously Variable Transmission：無段変速機）。そのスムーズな変速性能を維持するためには、CVTフルードの定期的な交換が不可欠です。巷では「CVTフルードは無交換で良い」という誤った情報も出回っていますが、それは大きな間違いです。

5万キロ走行車でもCVTフルード交換は可能であることはもちろん、むしろ積極的に検討すべき時期と言えるでしょう。一般的に、CVTフルードの交換時期は2～5万キロが目安とされています。確かに、5万キロという走行距離は、メーカーや車種、使用状況によっては「少し遅い」と感じるかもしれません。しかし、交換を諦める必要は全くありません。

なぜCVTフルード交換が必要なのか？

CVTフルードは、エンジンオイルと同様に、走行距離や時間経過とともに劣化します。具体的には、以下の様な変化が起こります。

• 粘度低下: フルードの粘度が低下すると、CVT内部の部品同士の摩擦が増加し、摩耗を促進します。
• 酸化: フルードが酸化すると、スラッジと呼ばれる不純物が発生し、CVT内部の油路を詰まらせる可能性があります。
• 潤滑性能低下: フルードの潤滑性能が低下すると、変速ショックが大きくなったり、異音が発生したりする原因となります。

これらの劣化が進むと、最悪の場合、CVT本体の故障に繋がり、高額な修理費用が発生する可能性があります。CVTフルードを定期的に交換することで、これらのリスクを回避し、CVTの寿命を延ばすことができるのです。

5万キロ走行車におけるCVTフルード交換の注意点

5万キロ走行車でCVTフルードを交換する場合、いくつかの注意点があります。

1. フルードの状態確認: 交換前に、CVTフルードの状態を必ず確認してもらいましょう。極端な汚れや異臭、スラッジの発生が見られる場合は、CVT内部の摩耗が進んでいる可能性があります。
2. 交換方法の選択: CVTフルードの交換方法には、主に「圧送式」と「循環式」があります。圧送式は、専用の機械を使用してフルードを強制的に循環させるため、より古いフルードを排出することができます。循環式は、エンジンを始動させてフルードを循環させる方法で、圧送式に比べて排出量が少ない場合があります。5万キロ走行車の場合は、圧送式での交換がおすすめです。
3. 信頼できる業者への依頼: CVTフルードの交換は、専門的な知識と技術が必要です。DIYでの交換は難易度が高く、誤った作業を行うとCVTを故障させる可能性があります。必ず、信頼できる整備工場やディーラーに依頼しましょう。
4. 交換後の経過観察: 交換後、しばらくはCVTの動作に注意を払いましょう。異音や変速ショックの増加など、気になる症状があれば、すぐに業者に相談してください。

まとめ

5万キロ走行車でもCVTフルード交換は可能です。定期的な交換は、CVTの寿命を延ばし、快適な走行を維持するために不可欠です。フルードの状態を確認し、適切な交換方法を選択し、信頼できる業者に依頼することで、安心して交換作業を行うことができます。忘れずに、定期的なメンテナンスを心がけましょう。