ESIMとSIMカードは同じ番号ですか?

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eSIMと物理SIMカードは、同じ電話番号を共有できません。SIMカードの種類に関わらず、1枚のSIMカード(eSIMも含む)には、固有の電話番号が割り当てられます。したがって、1つの電話番号を複数のSIMカードで同時に利用することはできません。

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eSIMと物理SIMカード:同じ電話番号は使えるのか?徹底解説

スマートフォンの普及に伴い、eSIM(Embedded SIM)という言葉を耳にする機会が増えました。従来の物理SIMカードと比較して、eSIMは物理的なカードが存在せず、デバイスに内蔵されている点が大きな違いです。では、このeSIMと物理SIMカード、同じ電話番号を共有することはできるのでしょうか?結論から言うと、できません

多くのユーザーが抱く誤解として、「eSIMに既存の電話番号を移行できる」という点があります。これは、電話番号そのものを移行できるのではなく、電話番号を紐づけている契約情報をeSIMに移行するというニュアンスです。 電話番号そのものは、モバイルネットワーク事業者によって管理されており、SIMカード(物理SIMカード、eSIM問わず)は、その電話番号へのアクセスを許可する鍵のようなものです。 そのため、ある電話番号を同時に複数のSIMカードで利用することは技術的に不可能です。

物理SIMカードを抜き差しすることで、異なるデバイスで同じ電話番号を利用できる、という感覚から、eSIMでも同様のことが可能だと誤解されるのかもしれません。しかし、その動作原理は異なります。物理SIMカードは、デバイスとモバイルネットワーク事業者との間の物理的な接続手段です。一方、eSIMはデバイスに埋め込まれたチップであり、ソフトウェアによって電話番号へのアクセスを制御しています。 eSIMへの電話番号の移行とは、このソフトウェアによるアクセス権の変更を意味し、同時に複数のデバイスで同じ電話番号にアクセスすることは許されません。

例えば、同じ電話番号をスマートフォンとタブレットで同時に利用したいとしましょう。物理SIMカードの場合は、SIMカードを抜き差ししてデバイス間で移動させることで実現できますが、これはあくまでも同一のSIMカードを使用しているためです。eSIMの場合、電話番号をeSIMに「移行」した時点で、元の物理SIMカードはその電話番号へのアクセス権を失います。新しいeSIMを搭載したデバイスでしか、その電話番号を使用できなくなります。タブレットでも同じ電話番号を利用したい場合は、別途、そのタブレット向けに新規の電話番号を契約する必要があります。

さらに、eSIMは複数のプロファイルを持つことができます。これは、複数の電話番号を一つのeSIMに登録できることを意味しますが、同時に利用できるわけではありません。それぞれのプロファイルは、別々の電話番号に対応しており、一度にアクティブにできるのは一つのプロファイルだけです。例えば、仕事用とプライベート用の電話番号を一つのeSIMに登録できますが、同時に通話やデータ通信を利用することはできません。どちらかのプロファイルをアクティブにすることで、対応する電話番号を使用することになります。

つまり、eSIMと物理SIMカードは、それぞれ独立した電話番号と紐付けられるものであり、同じ電話番号を同時に利用することは不可能です。 電話番号の使い分けや複数のデバイスでの利用を検討する際には、この点を十分に理解しておく必要があります。 複数の電話番号が必要な場合は、個別に契約する必要があることを覚えておきましょう。 eSIMは便利な機能ですが、その機能を正しく理解した上で利用することが重要です。