ESIMの電話番号は2つ同時に着信できますか？

eSIMで2つの電話番号は同時に着信できる？ 複数番号運用時のメリット・デメリット

iPhone 13以降の機種では、2つのeSIMを同時に利用できるようになり、複数の電話番号を1台の端末で管理できる時代が到来しました。これにより、プライベート用と仕事用など、複数の電話番号を使い分ける必要のあるユーザーにとって、端末の持ち歩きが簡素化され、利便性が大幅に向上しました。 しかし、「2つのeSIMで同時に着信を受けられるのか？」という疑問を持つ方も少なくないでしょう。答えはYESです。この記事では、eSIMを2つ利用して同時に着信を受ける仕組みや、そのメリット・デメリット、注意点などを詳しく解説します。

2つのeSIMで同時着信は可能！その仕組みとは？

iPhone 13以降の対応機種では、2つのeSIMをアクティブな状態に保つことができます。つまり、両方の電話番号に紐づけられたeSIMが常に待機状態にあり、どちらの番号に着信があっても、同時に着信音が鳴り、どちらの電話にも応答することが可能です。これはデュアルSIMデュアルスタンバイ(DSDS)と呼ばれる技術で実現されています。DSDSは、2つのSIMカードを同時に待受できる技術で、eSIMにも適用されています。

従来の物理SIMカードでは、2枚挿しに対応した機種であっても、同時待受ができないDSDV（デュアルSIMデュアルVoLTE）の場合、片方のSIMで通話中はもう片方のSIMに着信があっても、不在着信となるケースがありました。しかし、DSDS対応のeSIMであれば、そのような心配はありません。

eSIM複数番号運用のメリット

• 端末1台で複数の電話番号を管理できる: プライベート用と仕事用、国内用と海外用など、複数の電話番号を1台のスマートフォンで管理できるため、端末の持ち歩きが簡素化され、荷物を減らすことができます。
• 電話番号の切り替えが不要: 従来の物理SIMカードのように、SIMカードを差し替える必要がなく、設定画面から簡単に利用する電話番号を切り替えることができます。
• 海外旅行時にも便利: 現地のeSIMをダウンロードして利用することで、高額なローミング料金を支払うことなく、データ通信や通話が可能になります。
• 一部キャリアではeSIM追加による割引プランも: キャリアによっては、eSIMを追加することで割引が適用されるプランも提供されており、コスト削減にも繋がります。

eSIM複数番号運用のデメリット・注意点

• 対応機種が限られる: eSIMを利用するには、対応機種である必要があります。
• 通信事業者の対応状況: すべての通信事業者がeSIMを提供しているわけではないため、利用したい通信事業者がeSIMに対応しているか確認が必要です。
• バッテリー消費: 2つのeSIMを常にアクティブな状態に保つため、バッテリーの消費量が増加する可能性があります。
• 設定の複雑さ: eSIMのプロファイルのインストールや設定には、多少の知識と手間が必要となる場合があります。通信事業者のウェブサイトやサポートセンターなどを活用しましょう。
• 同時データ通信は不可: ２つのeSIMで同時にデータ通信を行うことはできません。データ通信を行う回線を切り替えて使用します。

eSIMを2つ利用することで、1台のスマートフォンで複数の電話番号を効率的に管理することが可能になります。しかし、メリットだけでなくデメリットや注意点も存在するため、自身の利用状況やニーズに合わせて慎重に検討することが重要です。導入前に、対応機種、通信事業者のサービスプラン、料金などをしっかりと確認し、最適なプランを選択しましょう。