IPアドレスを取得中からWi-Fiが動かないのはなぜですか？

「IPアドレスを取得中…」という表示でWi-Fi接続ができない。このイライラする状況は、多くのユーザーが経験する一般的な問題です。一見シンプルなエラーメッセージですが、その原因は多岐に渡り、解決策も一つではありません。この記事では、この問題の原因と、段階的な解決策を詳しく解説します。単なるチェックリストではなく、それぞれのステップにおける背景知識と、より効果的な対処法を提示します。

まず、「IPアドレスを取得中」とはどういう状態なのかを理解しましょう。IPアドレスとは、インターネット上の各デバイスを識別するための固有の番号です。Wi-Fiに接続するためには、ルーターからIPアドレスを割り当ててもらう必要があります。このプロセスがうまくいかず、IPアドレスの取得に失敗すると、接続が完了せず、上記のようなエラーメッセージが表示されます。

では、この問題が発生する原因を探っていきましょう。上記の箇条書きに挙げられた項目を、より詳細に解説します。

1. 資格情報（パスワード）の確認: これは最も基本的な確認事項です。Wi-Fiパスワードを正しく入力しているか、大文字小文字、記号を含めて正確に確認しましょう。パスワードの入力ミスは、最もよくある原因の一つです。 場合によっては、パスワードが変更されている可能性もあります。ルーターの設定画面を確認するか、プロバイダーに問い合わせて確認しましょう。

2. 電波の強度を確認: Wi-Fiルーターからの距離、障害物（壁、家具など）、電波干渉などの影響で、電波が弱くなっている可能性があります。スマホやパソコンのWi-Fi設定画面で、信号強度（RSSI値）を確認してみましょう。強度が低い場合は、ルーターに近づけるか、障害物を移動させて改善を試みてください。

3. ケーブル接続の確認（適用する場合）: デスクトップパソコンなど、有線LANアダプタを使用している場合、ケーブルの接続がしっかりとしているか確認しましょう。ケーブルが断線していたり、接続不良を起こしていたりすると、IPアドレスを取得できなくなります。

4. 通信機器の再起動: パソコン、スマホ、タブレットなどの通信機器を一度再起動することで、一時的なソフトウェアエラーを解消できる場合があります。

5. ルーターやONUの再起動: ルーターやONU（光回線終端装置）を再起動することで、ネットワーク設定のリセットが行われ、問題が解決する可能性があります。コンセントから電源プラグを抜いて、数分間待ってから再度接続しましょう。 再起動後、ルーターのランプが正常に点灯しているかを確認してください。

6. 接続台数の削減: 多くのデバイスが同時にWi-Fiに接続していると、ネットワークが混雑し、IPアドレスの取得に失敗することがあります。接続しているデバイスを一時的に減らし、状況を確認してみましょう。

7. ルーターの位置の見直し: ルーターの位置によっては、電波が届きにくかったり、電波干渉を受けやすかったりする可能性があります。ルーターの設置場所を見直し、より最適な位置を探しましょう。高い位置に設置したり、障害物の少ない場所に移動したりすると効果があります。

8. 電波干渉の確認: 電子レンジ、Bluetooth機器、コードレス電話など、2.4GHz帯を使用する機器はWi-Fiと干渉することがあります。これらの機器を一時的にオフにして、干渉がないか確認してみましょう。5GHz帯のWi-Fiを使用している場合は、干渉の可能性は低くなります。

上記の手順を試しても解決しない場合は、ルーターの設定を確認したり、プロバイダーに問い合わせたりする必要があります。 IPアドレスの割り当て方法（DHCP設定）などが正しく行われているか、ルーターのファームウェアに問題がないかなども確認が必要です。 問題が複雑な場合は、専門家の助けが必要になることもあります。 焦らず、一つずつ確認していくことで、必ず解決策が見つかるはずです。