IPhoneにSIMカードは2つ入れられますか？

iPhoneにSIMカードを2枚入れることは可能ですか？答えは「機種による」です。 一昔前であれば、物理的なSIMカードスロットが一つしかなく、答えは「いいえ」でした。しかし、技術の進歩により、現在では多くのiPhoneモデルがデュアルSIMに対応しています。ただし、その実現方法は大きく2種類あり、混乱を招きやすいので、詳しく見ていきましょう。

まず、理解すべき重要な点は、iPhoneにおける「デュアルSIM」は、必ずしも2つの物理SIMカードを同時に挿入できることを意味しないということです。 多くの機種では、物理SIMカードスロットと、eSIMと呼ばれるデジタルSIMを併用する方式を採用しています。 eSIMは、物理的なSIMカードではなく、iPhone内部に組み込まれたチップに通信事業者からプロファイルをダウンロードすることで利用できるデジタルSIMです。 物理的なSIMカードを挿入する必要がないため、小型化やデザインの自由度向上に繋がっています。

例えば、比較的新しいiPhone 14シリーズやiPhone 13シリーズなどでは、多くの場合、ナノSIMカードスロットとeSIMの両方が搭載されています。 これにより、携帯電話会社Aの物理SIMと携帯電話会社BのeSIMを同時に利用し、それぞれ異なる電話番号で通話やデータ通信を行うことが可能です。 これは、例えば仕事用とプライベート用の電話番号を1台のiPhoneで使い分けたい場合に非常に便利です。

しかし、すべてのiPhoneが物理SIMとeSIMの併用に対応しているわけではありません。 古いモデルの中には、物理SIMカードスロットが1つしかないものも存在しますし、eSIMに対応していないモデルも数多くあります。 また、eSIMに対応していても、2つのeSIMを同時に使用できる機種は限られています。 iPhone 13以降の一部のモデルでは、2つのeSIMを同時に利用することが可能になり、物理SIMカードは不要となっています。 これは、海外旅行などでローミングSIMと現地のプリペイドSIMを両方利用したい場合などに非常に役立ちます。

では、自分のiPhoneがデュアルSIMに対応しているかどうか、そしてどの方式に対応しているかを知るにはどうすれば良いでしょうか？ 最も確実な方法は、Appleの公式ウェブサイトで、ご自身のiPhoneモデルの仕様を確認することです。 機種名と型番を検索すれば、対応するSIMの種類（ナノSIM、eSIM、またはその両方）が記載されています。 また、iPhoneの設定アプリ内にも、SIMカードに関する情報が表示されます。 設定アプリを開き、「モバイル通信」または「電話番号」を探し、利用可能なSIMカードの状況を確認できます。

購入前に必ず仕様を確認することで、後々のトラブルを回避できます。 デュアルSIM機能は非常に便利ですが、機種によって対応状況が異なるため、自分のニーズに合った機種を選ぶことが重要です。 例えば、2つの物理SIMカードを同時に使用したい場合は、その機能に対応している機種を選ぶ必要があります。 eSIMに対応している機種であっても、2つのeSIMを同時に使えるかどうかは機種によって異なりますので、注意が必要です。 自分の利用状況をしっかりと把握し、最適なiPhoneを選びましょう。