ユーグレナの株価が下落したのはなぜですか？

ユーグレナ株価急落の要因

ここ数日、ユーグレナ（東証一部：2931）の株価が急落し、注目を集めています。その背景には、主に以下の要因が挙げられます。

公募増資による需給悪化と株価希薄化への懸念

ユーグレナは7月14日、総額約120億円の第三者割当増資を実施すると発表しました。この公募増資により、大量の新規株式が市場に供給されることになり、既存株式の保有比率が低下する可能性があります。これが株価を押し下げる圧力となったのです。

特に、投資家は増資後における1株あたりの利益（EPS）の希薄化を懸念しています。増資後の株式数は増加するものの、利益は同じであると仮定すると、EPSが低下することになります。これにより、株価が下落する可能性が高まります。

業績見通しの下方修正も影響

公募増資に加えて、ユーグレナは5月の業績見通しの下方修正も株価の下落に影響を与えています。同社は、当初2023年3月期の売上高を前期比5.6％増の1,560億円、営業利益を同33.8％増の105億円と見込んでいましたが、それぞれ同2.6％減の1,520億円、同22.4％減の82億円に下方修正しました。

この下方修正は、エネルギー資源の高騰や円安によるコスト増、バイオ燃料事業の減損損失などが要因とされています。市場では、ユーグレナの収益力の低下を懸念する声が高まっています。

3日連続の下落

ユーグレナ株価は、公募増資の発表以降、3日連続で下落しています。7月15日の終値は前日比12.6％安の2,360円、18日には同13.2%安の2,050円、19日には同2.9%安の1,989円を記録しました。この連続下落は、投資家がこの公募増資と業績下方修正をネガティブに捉えていることを示しています。

今後のユーグレナ株価の動向に注目が集まっていますが、公募増資による需給悪化と株価希薄化への懸念は当面続くものと考えられます。また、業績回復の可能性についても慎重に見極める必要があります。