お願い致します なぜだめ?
「お願い致します」は誤り。「致す」は「送る」などの意味を持つ動詞ですが、「お願いいたします」の「いたす」は補助動詞です。公用文では補助動詞をひらがなで表記するルールがあるため、「お願いいたします」と書くのが正しいとされています。
お願い致します、なぜダメ? 敬語の落とし穴と正しい使い方
ビジネスシーンやフォーマルな場面でよく使われる「お願い致します」。一見丁寧な表現に思えますが、実は「お願い致します」という表記は誤りであるとされています。一体なぜなのでしょうか?そして、正しい敬語を使うためにはどうすれば良いのでしょうか?
この誤用の原因は、「致す」という動詞の持つ二つの顔にあります。一つは「送る」「届ける」といった意味を持つ本動詞としての「致す」。もう一つは、謙譲語を作るための補助動詞としての「致す」です。「お願い致します」の場合、後者の補助動詞として使われています。
公用文におけるルールでは、補助動詞はひらがなで表記することとされています。そのため、「お願いいたします」が正しい表記となるのです。「お願い致します」は、補助動詞を漢字で表記しているため、正式な場では避けるべき表現とされています。
しかし、現実には「お願い致します」という表記は広く使われています。メールやウェブサイト、ビジネス文書など、様々な場面で見かけるのではないでしょうか。なぜこのような誤用が広まっているのでしょうか?
一つ考えられるのは、手書きの時代の名残です。「いたす」を漢字で書く場合、「致す」「致し升」「致す」など複数の選択肢があり、書き間違いを防ぐため、最も画数の多い「致します」を使うことが慣習化していたという説があります。
また、「致します」の方がより丁寧な印象を与えるという誤解も一因かもしれません。漢字を使うことで、より格式高く、丁寧な表現になると感じる人がいるようです。しかし、実際にはひらがなで書く「いたします」の方が正しい敬語表現です。
さらに、パソコンやスマートフォンの普及により、漢字変換の候補として「致します」が上位に表示されることも、誤用が広まる要因の一つと言えるでしょう。変換の利便性から、つい「致します」を選んでしまう人が多いのかもしれません。
では、どのようにすれば正しい敬語を使えるようになるのでしょうか?
まず、公用文におけるルールを理解することが重要です。補助動詞はひらがなで表記するという原則を覚えておきましょう。そして、日常的に「いたします」という表記を使うことを意識することで、自然と正しい敬語が身につくはずです。
また、ビジネスシーンなど、より丁寧な表現が求められる場面では、「お願い申し上げます」を使うのも良いでしょう。「申し上げます」は「言う」の謙譲語であり、「お願いいたします」よりもさらに丁寧な印象を与えます。
さらに、メールや手紙の結びの言葉として「よろしくお願い致します」を使う場合も、正しくは「よろしくお願いいたします」です。同様に、「今後ともよろしくお願い致します」は「今後ともよろしくお願いいたします」と書くべきです。
敬語は、相手への敬意を表すための大切なコミュニケーションツールです。正しい敬語を使うことで、相手に良い印象を与え、円滑な人間関係を築くことができます。誤用を避け、適切な敬語を使うよう心がけましょう。特にビジネスシーンでは、正しい敬語の使い分けが、ビジネスの成功にも繋がる重要な要素となるでしょう。
「お願い致します」という一見丁寧に見える表現が、実は誤りであるという事実は意外に思う方もいるかもしれません。しかし、正しい敬語を理解し、使いこなすことで、より洗練されたコミュニケーションを実現できるはずです。日頃から意識し、正しい日本語を使うよう心がけましょう。
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