御座いますとございますの違いは何ですか?
「ございます」は「御座います」の砕けた形で、親しい間柄で使われます。「御座います」はより丁寧な表現です。 「ござる」が変化した「ございます」は「ござえます」「ございます」ともなり、さらに「さようでございます」を「さようでござる」のように言うこともあります。
御座いますとございますの違い:丁寧さのグラデーションと「ござる」の奥深さ
「ございます」と「御座います」は、どちらも丁寧な表現として使われますが、その丁寧さの度合いには微妙な違いがあります。そして、この違いを理解するためには、それぞれの語源である「ござる」まで遡る必要があります。
結論から言うと、「御座います」は「ございます」よりもさらに丁寧な表現です。フォーマルな場面、ビジネスシーン、目上の人に対してなど、より敬意を払いたい場合に適しています。一方、「ございます」は日常会話でもよく使われる、より一般的な丁寧語です。
では、なぜこのような違いが生まれたのでしょうか。
語源:侍言葉「ござる」
「ございます」も「御座います」も、語源は室町時代に使われた侍言葉である「ござる」です。「ござる」は「ある」の丁寧語であり、「います」とほぼ同じ意味で使われていました。この「ござる」が、時代を経て変化していく過程で、様々な表現が生まれました。
- 「ござる」 → 「ござりまする」 → 「ございます」
「ござる」は、さらに丁寧さを加えるために「ござりまする」という形に変化し、それが省略されて現代の「ございます」になったと考えられます。これは、尊敬の気持ちを込めた謙譲語の一種です。
- 「ござる」 → 「御座る」 → 「御座います」
一方、「御座る」は、漢字を当てて視覚的にも丁寧さを強調した表現です。この「御座る」に丁寧語の助動詞「ます」が付いたものが「御座います」となり、より格式高い印象を与えます。
ニュアンスの違い:距離感と場面
「ございます」と「御座います」は、単に丁寧さの度合いが違うだけでなく、相手との距離感や使用する場面にも影響を与えます。
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「ございます」: 日常的な丁寧語。お店での接客、友人との少し改まった会話、社内での報告など、幅広い場面で使えます。親しみやすさを残しつつ、相手に敬意を払うニュアンスが含まれます。
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「御座います」: よりフォーマルな場面、ビジネスシーン、改まった挨拶、スピーチ、お客様への対応など、特に丁寧な対応が求められる場面に適しています。相手との距離を保ち、敬意を最大限に表現するニュアンスが含まれます。
例文で比較
- (お店で)「こちら、本日のおすすめでございます。」(一般的な丁寧な接客)
- (会議で)「資料は準備できて御座いますので、ご確認ください。」(よりフォーマルな報告)
- (手紙で)「平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げ御座います。」(最上級の丁寧な挨拶)
「さようでございます」と「さようでござる」
記事にもあるように、「さようでございます」を「さようでござる」と言うこともあります。これは、年配の男性などが、少し古風な表現として用いることがあります。しかし、現代ではあまり一般的ではなく、場合によっては古臭い印象を与える可能性もあるので、注意が必要です。
まとめ
「ございます」と「御座います」は、どちらも丁寧な表現ですが、「御座います」の方がより丁寧でフォーマルな印象を与えます。場面や相手に応じて使い分けることで、より適切なコミュニケーションを図ることができます。そして、「ござる」という侍言葉が、現代の丁寧語にどのように息づいているのかを知ることは、日本語の奥深さを改めて感じさせてくれます。
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