アメリカに入国するとき、現金はいくらまで持って行ける？

アメリカに入国する際、現金はいくらまで持って行ける？ 現金持ち込みに関する注意点と税関申告

アメリカ旅行を計画する際、現金はどのくらい持って行けばいいか、また持ち込み制限はあるのかと疑問に思う方もいるでしょう。結論から言うと、アメリカへの現金の持ち込み自体に制限はありません。しかし、1万ドル（または相当額の外貨や有価証券）を超える金額を持ち込む場合は、税関への申告が義務付けられています。

この1万ドルという金額は、現金だけでなく、旅行小切手、為替、譲渡可能な有価証券（株券、債券など）、金貨などを含めた合計金額です。例えば、5,000ドルの現金と5,000ドル相当の旅行小切手を持ち込む場合も申告が必要です。また、通貨の種類は問いません。日本円、ユーロ、その他どんな通貨でも、合計で1万ドル相当を超える場合は申告対象となります。

なぜ申告が必要なのでしょうか？ それは、マネーロンダリングやテロ資金供与などの不正行為を防ぐためです。多額の現金の移動を監視することで、これらの犯罪を抑制しようという狙いがあります。

申告を怠るとどうなるのでしょうか？ 最悪の場合、持ち込んだ現金が没収される可能性があります。また、罰金が科せられる場合もあります。 さらに、今後の入国審査に悪影響を及ぼす可能性も否定できません。 ですから、1万ドルを超える場合は必ず申告するようにしましょう。

申告の手続きは簡単です。税関申告書（FinCEN 105）に必要事項を記入し、税関職員に提出します。この申告書は、機内や船内で配布される場合もありますが、事前にオンラインでダウンロードすることも可能です。 申告書には、氏名、パスポート番号、持ち込み金額、資金の出所などを記入する必要があります。資金の出所については、明確に説明できるように準備しておきましょう。「贈与」「事業資金」「旅行費用」など、具体的な理由を述べることが重要です。

1万ドル以下の現金を持ち込む場合、申告は義務ではありません。しかし、税関職員に質問された場合は、正直に金額を答える必要があります。 虚偽の申告は、重大な問題につながる可能性があるので、絶対に避けましょう。

また、家族で旅行する場合、各個人が1万ドルずつ持ち込んでも、家族全体の合計金額が1万ドルを超える場合は申告が必要です。例えば、夫婦でそれぞれ9,000ドルずつ持ち込む場合、合計18,000ドルとなるため、申告が必要になります。 未成年者であっても、1万ドルを超える金額を持ち込む場合は、保護者が代理で申告する必要があります。

最後に、アメリカの出国時にも同様のルールが適用されます。1万ドル以上の現金を持ち出す場合も、税関への申告が必要です。 ルールをよく理解し、スムーズな旅行を楽しんでください。 不明な点があれば、アメリカ大使館や領事館、または税関のウェブサイトで確認することをお勧めします。 事前の準備と正確な申告で、安心してアメリカ旅行を満喫しましょう。