オーストラリアではご飯を残して持ち帰ってもいいですか？

オーストラリアでご飯を残して持ち帰ることは、全く問題ないどころか、むしろ推奨されている文化と言えるほど、一般的で受け入れられています。 日本のような「残さず食べる」という文化とは対照的に、オーストラリアでは食事の量より、食事の質や雰囲気を楽しむことが重視されます。 大量の料理が出てくることが珍しくないオーストラリアのレストランでは、食べきれない分を持ち帰ることは、むしろスマートな行動と見なされることが多いです。

では、具体的にどのように持ち帰るか、そしてその際に注意すべき点について見ていきましょう。

まず、多くのレストランでは、食べ残した料理を「ドギーバッグ（doggy bag）」に入れて持ち帰ることを快く引き受けてくれます。 「ドギーバッグ」という呼び方は、愛犬のために持ち帰るというニュアンスを含んでいますが、もちろん人間が食べるためです。 遠慮なくウェイターやウェイトレスに「Could I get a doggy bag, please?」（ドギーバッグをお願いできますか？）と尋ねましょう。彼らは親切に対応してくれるはずです。 もし「ドギーバッグ」という言葉が使いにくい場合は、「Could I take this home, please?」（これを持ち帰ってもよろしいでしょうか？）と聞いても問題ありません。

ただし、全てのレストランでドギーバッグを提供しているとは限りません。 特に高級レストランや、コース料理を提供する店では、持ち帰りサービスがない場合もあります。 事前にメニューを確認したり、注文する際にウェイターに確認しておくことをお勧めします。 また、持ち帰り可能な料理の内容にも制限がある場合があります。例えば、生ものや、すでに長時間置かれていた料理などは、衛生上の理由から持ち帰れない可能性があります。

持ち帰るときの容器についても少し触れておきましょう。 多くのレストランでは、使い捨ての容器を用意してくれますが、環境への配慮から、持参した容器に詰めてもらうことを希望する人も増えています。 もし持参する場合は、清潔でしっかりと密閉できる容器を選びましょう。

さらに、オーストラリアのレストランでは、シェアすることが一般的です。 友達や家族と一緒に行く場合、複数人で一皿をシェアしたり、いくつかの料理をみんなで取り分けて食べることも珍しくありません。 そのため、最初から少なめの量を注文して、必要であれば追加注文するのも一つの方法です。 これにより、食べ残しを減らすだけでなく、色々な料理を少しずつ試すことができます。

最後に、食べ残しを持ち帰ることで、食材の無駄を減らし、経済的にも環境的にも良い影響を与えることを覚えておきましょう。 オーストラリアでは、このような意識も高く、食べ残しを持ち帰る行為は、むしろ好意的に受け止められます。 ですから、遠慮せずに、自分のペースで食事を楽しみ、食べきれなかった料理は安心して持ち帰ってください。 オーストラリアでの食事は、美味しく、そして無駄なく楽しむことが大切です。 これこそが、オーストラリア流の食事のマナーと言えるのかもしれません。