トランジットビザで144時間滞在できるのは深圳だけ？

トランジットビザで144時間滞在、深圳だけじゃない！中国主要都市で賢く活用

中国への短期旅行や乗り継ぎを考えている皆さん、トランジットビザをご存知ですか？ 実は、深圳だけでなく、上海、北京、広州など多くの都市で、一定の条件下で72時間または144時間のビザなし滞在が認められています。 特に144時間滞在可能な都市が増えたことで、中国旅行のプランニングがより柔軟になりました。この記事では、2023年10月現在の情報に基づき、トランジットビザの制度、対象都市、利用条件、そして注意点について詳しく解説します。

これまで「トランジットビザ＝深圳」というイメージが強かったかもしれません。確かに深圳は早くからこの制度を導入し、香港とのアクセスが良いことから、多くの旅行者が利用してきました。しかし、近年、中国は観光振興策の一環として、トランジットビザの適用範囲を拡大。上海、杭州、南京、成都、瀋陽、武漢、天津、西安、廈門、昆明、重慶、桂林、ハルビンなどの主要都市でも、72時間または144時間のビザなし滞在が可能になりました。

日本人旅行者ももちろんこの制度を利用できます。 例えば、東京からヨーロッパへ旅行する際に、上海で144時間滞在し、市内観光やグルメを楽しむことができます。あるいは、ビジネスで北京を経由する場合、72時間を利用して商談をスムーズに進めることも可能です。

ただし、この制度を利用するにはいくつかの条件があります。最も重要なのは、「第三国または地域への航空券を持っていること」です。つまり、中国を出国するための航空券が必須となります。また、入国時にパスポートの残存有効期間が6ヶ月以上必要であること、入国カードを正確に記入することなども重要なポイントです。

さらに、144時間トランジットビザを利用する場合、対象都市によって若干のルールが異なる場合もあります。例えば、特定の国からのみ到着が許可されている都市や、到着空港と出発空港が同一である必要がある都市もあります。事前に中国大使館のウェブサイトや航空会社のウェブサイトで最新情報を確認することを強くお勧めします。

また、トランジットビザはあくまでも「乗り継ぎ」のための制度です。就労や留学といった他の目的での滞在は認められていません。もし、これらの目的で中国に滞在する場合は、適切なビザを取得する必要があります。

さらに、144時間と言っても、実際に滞在できる時間は入国審査の時間なども考慮に入れる必要があります。余裕を持った旅程を組むことが大切です。中国は広大な国土を持つため、都市間の移動にも時間がかかります。滞在時間を最大限に活用するためにも、事前の計画が重要です。

最後に、トランジットビザを利用する際の注意点として、滞在中の宿泊先を確保しておくことが推奨されています。入国審査時に宿泊先の情報を聞かれる場合があるため、ホテルの予約確認書などを準備しておくとスムーズです。また、中国の入国審査は厳格であることが知られています。質問には正直に答え、必要書類はきちんと準備しておきましょう。

トランジットビザを賢く利用することで、中国旅行の可能性が大きく広がります。事前の情報収集と準備を怠らず、充実した中国滞在を満喫しましょう。