パスポート写真のNG写真は？

パスポート写真は、あなたの国際的な身分証明書として、長期間に渡り使用されます。そのため、些細なミスが大きな問題に発展する可能性があります。 申請が却下される、あるいは空港でのトラブルに巻き込まれるのを避けるためには、パスポート写真撮影において、NGとなる写真の特徴をしっかりと理解しておくことが非常に重要です。単に「綺麗に撮れればいい」というわけではなく、各国、そして各発行機関が定める厳格な規定に準拠した写真である必要があります。

では、具体的にどのような写真がNGとなるのでしょうか。よくある失敗例を幾つか挙げて、その理由と共に詳しく解説していきます。

1. 焦点が合っていない、もしくはブレている写真:

これは最も基本的なNG例です。ピンボケや手ブレによって顔がぼやけていたり、輪郭が不明瞭な写真は、顔の特徴を正確に識別することができません。機械による自動審査システムでも、鮮明でない写真はエラーとして認識され、却下される可能性が高いです。三脚の使用や、シャッタースピードを速く設定するなど、ブレを防ぐ対策を講じましょう。自撮り棒を使う場合も、ブレやすく注意が必要です。

2. 影が写り込んでいる写真:

背景に強い影が写り込んでいる写真もNGです。影によって顔の一部が暗くなってしまい、顔の輪郭や表情が判別しづらくなります。特に、強い光源の下で撮影する場合には注意が必要です。均一な明るさの背景を確保するために、日陰で撮影したり、レフ板を使用したりするなどの工夫が重要となります。また、顔に影が落ちている場合も同様です。

3. 装飾品を着用している写真:

帽子、サングラス、マスク、大きなイヤリング、ヘアバンド、カチューシャなど、顔の一部を隠したり、顔の輪郭を歪ませたりするような装飾品は、原則としてNGです。宗教上の理由などでどうしても着用しなければならない場合は、事前に発行機関に問い合わせて許可を得る必要があります。ただし、許可が下りるケースは非常に限定的であると考えておきましょう。眼鏡の場合も、レンズに反射が強く出ていたり、フレームが大きく顔を覆っている場合は、再撮影を求められる可能性があります。眼鏡の着用が許容される場合でも、レンズに反射がないように、撮影前にレンズクリーナーで綺麗に拭くことが重要です。

4. 不自然な表情の写真:

口を大きく開けて笑っている写真や、不自然に目をつむっている写真などは、表情が確認しづらく、NGとなる可能性があります。自然で落ち着いた表情を心がけ、正面を向いて撮影しましょう。笑顔も、自然な笑顔を心がけてください。不自然な笑顔は、かえって審査に悪影響を与えます。

5. 写真のサイズや画質が規定に満たない写真:

パスポート写真は、サイズや画質に関する規定が厳格に定められています。規定のサイズに満たない写真や、解像度が低すぎる写真は、審査に通りません。撮影前に、規定サイズと解像度を確認し、それに準じた撮影を行う必要があります。また、デジタルカメラで撮影する場合は、高画質で撮影し、プリントアウトする際には、高解像度のプリンターを使用しましょう。

6. 写真が古すぎる写真:

パスポートの有効期限を考慮し、撮影時期が古すぎると、申請が却下される場合があります。最近の顔写真であることを確認しましょう。申請前に、写真が古くなっていないか、必ず確認してください。

これらの点を注意して、規定に沿った適切なパスポート写真を撮影しましょう。少しでも不安な点があれば、写真館などで専門家に撮影を依頼することをお勧めします。 何よりも、申請がスムーズに進むよう、規定をしっかりと確認し、事前に準備を整えることが大切です。