ベトナムの市場でクレジットカードは使えますか？

ベトナムの市場でクレジットカードは使えますか？ 現金主義社会からの脱却とキャッシュレス化の波

ベトナムは活気に満ちた市場や屋台が魅力の国。しかし、これらの賑やかな場所では、依然として現金が王様です。露店や小さな食堂、ローカルな市場では、クレジットカードはほとんど使えません。鮮やかな果物や野菜の山、香ばしいフォーの湯気、活気あふれる人々のやり取り… これらの魅力的な光景の中で、財布からドン札を取り出し、値段交渉を楽しむのもベトナム旅行の醍醐味と言えるでしょう。

しかし、近年、ベトナムのキャッシュレス化は急速に進展しており、都市部を中心にクレジットカードの利用範囲は広がりつつあります。特に、外国人観光客向けのホテル、レストラン、旅行代理店、デパート、スーパーマーケットでは、Visa、Mastercard、JCBなどの主要なクレジットカードが広く受け入れられています。近代的なショッピングモールや国際的なブランドショップ、カフェチェーンなども、クレジットカード決済が可能です。

ただし、カードが使えるからといって、完全に現金なしで旅行するのはまだ難しいのが現状です。以下に、ベトナムでのクレジットカード利用に関する注意点と、現金との使い分けのヒントをまとめました。

クレジットカード利用時の注意点

• 手数料: 一部の店舗では、クレジットカード決済に手数料が加算される場合があります。特に小規模な店舗では、手数料を上乗せされる可能性が高いので、事前に確認することをお勧めします。
• スキミング: クレジットカードのスキミング被害は、残念ながらベトナムでも発生しています。信頼できるお店で利用し、カードの明細はこまめにチェックしましょう。
• 暗証番号: ベトナムでは、クレジットカード利用時に暗証番号の入力が求められることが多いです。渡航前に暗証番号を確認し、忘れないようにメモしておきましょう。(ただし、メモを紛失しないよう注意が必要です。)
• ICチップ: ICチップ付きのクレジットカードがより安全で広く利用できます。ICチップのないカードは利用できない場合もあるので、渡航前に確認しておきましょう。
• 利用限度額: ベトナム旅行中に利用する予定の金額を考慮し、必要に応じてクレジットカード会社に利用限度額の増額を申請しておきましょう。

現金との使い分け

• 市場や屋台: 現金のみ。小額紙幣を用意しておくと便利です。
• ローカルなレストランやカフェ: 現金が主流ですが、一部の店舗ではクレジットカードが利用可能です。
• ホテル、レストラン(外国人向け): クレジットカードが広く利用可能。
• デパート、ショッピングモール: クレジットカードが広く利用可能。
• 交通機関: タクシーやバスは現金が主流。Grabなどの配車アプリはクレジットカード登録が可能。
• 観光施設の入場料: 現金が主流。

キャッシュレス化の波

ベトナム政府はキャッシュレス化を推進しており、モバイル決済サービスの普及も目覚ましいです。QRコード決済や電子マネーを利用するベトナム人も増えています。将来的には、クレジットカードだけでなく、これらのモバイル決済サービスも外国人観光客にとって便利な選択肢となるでしょう。

ベトナム旅行を楽しむためには、クレジットカードと現金の両方を準備し、状況に応じて使い分けるのが賢明です。現金主義の文化に触れながら、キャッシュレス化の波も感じることができる、それが今のベトナムの魅力と言えるでしょう。