九州で新幹線が通っていないところは?

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現在、九州で新幹線が通っていない県は大分県と宮崎県です。2022年に西九州新幹線が開業し、佐賀県の武雄温泉駅から長崎駅までが新幹線で結ばれましたが、大分県と宮崎県にはまだ新幹線は開通していません。東九州新幹線は、これらの地域を結ぶ構想として、複数のルートが検討されています。

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新幹線はまだ来ない? 九州の鉄道空白地帯、大分・宮崎の現状と未来

九州を縦断する新幹線、その恩恵にあずかっている地域がある一方で、未だ新幹線の恩恵を受けることができない地域も存在します。現在、九州で新幹線が通っていないのは、大分県と宮崎県。2022年に西九州新幹線が開業し、佐賀県の武雄温泉駅から長崎駅までが新幹線で結ばれたことで、九州の鉄道網は新たな時代を迎えましたが、大分・宮崎両県は、その波に乗ることができていません。

なぜ、大分県と宮崎県には新幹線が通っていないのでしょうか? その背景には、地形的な要因、建設コストの問題、そして地域間の意見の相違など、様々な要素が複雑に絡み合っています。

大分県は、九州山地の東側に位置し、急峻な地形が特徴です。新幹線を通すためには、大規模なトンネル工事や橋梁建設が必要となり、莫大な費用がかかります。宮崎県も同様に、山地が広がるため、建設の難易度が高いと言えます。

また、新幹線建設には、沿線住民の合意形成が不可欠です。しかし、ルート選定を巡り、地域間の利害が対立することもあり、計画がスムーズに進まないケースも存在します。建設費用の負担についても、国、県、地元自治体の間で協議が必要であり、合意形成には時間がかかることがあります。

しかし、希望の光は消えていません。大分県と宮崎県を結ぶ「東九州新幹線」の構想は、長年にわたり議論されています。複数のルート案が検討されており、地域経済の活性化や観光客の誘致など、その効果への期待は高まっています。

東九州新幹線が実現すれば、大分県と宮崎県は、九州の他の地域との連携が強化され、経済発展の新たな可能性が開かれるでしょう。観光面では、別府温泉や高千穂峡など、両県が誇る観光資源へのアクセスが向上し、国内外からの観光客増加が見込まれます。

もちろん、課題も山積しています。建設費用の問題、環境への影響、地域間の意見調整など、乗り越えなければならない壁は数多くあります。しかし、関係者が知恵を絞り、協力していくことで、東九州新幹線の実現は決して不可能ではありません。

新幹線は、単なる移動手段ではありません。それは、人、モノ、情報をつなぎ、地域を活性化させる起爆剤となる可能性を秘めています。大分県と宮崎県が、新幹線の恩恵を受け、新たな未来を切り開く日が来ることを願ってやみません。今後も東九州新幹線の動向に注目し、その実現を応援していきたいものです。