九州新幹線の勾配区間は?

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九州新幹線は、最高速度260km/hを実現しながら、勾配が最大35‰(1000m進むごとに35mの高低差)と急な区間を走行します。そのため、全車両に主電動機が搭載されています。
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九州新幹線の急勾配区間

九州新幹線は、最高速度260km/hを誇りながら、最大35‰(1000m進むごとに35mの高低差)という急勾配区間を擁しています。この勾配は、全国の新幹線の中で最も急な部類に入ります。

勾配の急な区間は、九州新幹線の熊本県と鹿児島県の間に位置しています。この区間では、列車は標高差約250mを克服する必要があります。

このような急勾配に対応するため、九州新幹線の全車両には主電動機が搭載されています。主電動機は、車輪を駆動して列車を前進させるモーターです。勾配の急な区間では、主電動機が最大限に活用され、列車を安定した速度で走行させます。

急勾配を走行することは、多くの利点があります。まず、列車の速度を向上させることができます。勾配を下る際の重力を利用して、列車を加速させることができます。また、トンネルや橋などの建設コストを抑えることができます。勾配の急な区間では、トンネルや橋の長さを短くすることで、建設費を削減できます。

しかし、急勾配には課題もあります。勾配を上る際に、列車にはより多くの電力が消費されます。また、ブレーキの効きが弱くなるため、列車を減速させるのにより長い距離が必要になります。

九州新幹線は、急勾配を克服することで、熊本県と鹿児島県の間に高速で便利な鉄道網を提供しています。この技術的な偉業は、日本の鉄道エンジニアリングの卓越性を示しています。