免税申請をしないとどうなる？

免税申請をしないとどうなる？海外旅行のお土産、高額商品は要注意！

海外旅行の楽しみの一つはお土産選び。素敵な時計やきらびやかな宝飾品、ブランドバッグなど、ついつい財布の紐が緩んでしまいますよね。しかし、高額な商品を購入した際、日本への帰国時に免税申請を忘れてしまうと、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。今回は、免税申請をしないとどうなるのか、具体例を交えながら詳しく解説します。

まず大前提として、海外で購入した商品や現金を持ち帰る際、一定額を超えると日本の税関への申告が必要になります。これは、海外で購入した物品であっても、日本国内に持ち込む際には関税や消費税、酒税、たばこ税などが課せられる可能性があるためです。これらの税金を免除、もしくは軽減してもらうための手続きが免税申請です。

では、免税申請をしないと具体的にどうなるのでしょうか？

最も大きなリスクは、本来支払う必要のない税金を追納させられることです。例えば、スイスで高級腕時計を購入し、その価値が200万円だったとします。免税手続きをせず日本に持ち込み、税関検査で発覚した場合、消費税（10%）、関税（品目によって異なる）、地方消費税などが課せられます。結果として、数十万円単位の税金を追納する羽目になりかねません。せっかくの旅行の思い出が、苦いものになってしまうでしょう。

さらに、意図的な脱税とみなされた場合、罰則が科せられる可能性もあります。悪質なケースでは、告発され刑事罰を受けることも考えられます。たとえ「知らなかった」「忘れていた」という言い訳も、認められるとは限りません。

また、時間的なロスも無視できません。税関検査で申告漏れが発覚した場合、別室に呼ばれ、詳しい事情聴取を受けなければなりません。場合によっては、荷物をすべて開封して検査されることもあります。予定していた帰国後のスケジュールが大幅に狂ってしまう可能性も考慮しておく必要があります。

免税申請の手続き自体は決して複雑なものではありません。出国時に空港の税関カウンターで所定の書類に必要事項を記入し、パスポート、航空券、購入品のレシートなどを提示するだけです。最近は、電子申告システムを利用できる空港も増えていますので、事前に調べておくとスムーズに手続きを進められます。

「少額だから大丈夫だろう」「バレないだろう」という安易な考えは禁物です。税関では、高度な検査技術と経験豊富な職員によって厳正なチェックが行われています。申告漏れが発覚するリスクは常に存在することを認識しておくべきです。

特に、高額商品（時計、宝飾品、ブランドバッグなど）や100万円以上の現金を持ち帰る際は、免税申請を忘れずに行いましょう。少しの手間をかけるだけで、後々のトラブルを回避し、安心して旅行を楽しめます。旅行前に必要な情報を収集し、正しい手続きを踏むことが大切です。

最後に、免税制度の詳細は国や地域によって異なる場合があります。最新の情報は、各国の税関当局のウェブサイトなどで確認することをお勧めします。

快適な海外旅行のためにも、免税申請の重要性をしっかりと理解し、適切な手続きを行いましょう。