新幹線は往復で買った方がお得ですか？

新幹線の往復割引は本当に「お得」？ 知っておきたいメリット・デメリットと賢い利用術

新幹線を利用する際、「往復割引」という言葉を耳にする機会は多いはず。しかし、本当に往復で切符を買う方がお得なのでしょうか？インターネット上でよく見かける「片道601km以上で10%OFF」という情報だけでは、判断が難しい場合もあります。ここでは、往復割引のメリット・デメリットを掘り下げ、賢く利用するためのポイントを解説します。

往復割引の基本：距離と割引率

まず、大前提として、新幹線の往復割引は、原則として片道601km以上の区間を往復する場合に適用されます。割引率は一律ではなく、路線や時期によって異なりますが、おおむね10%程度と考えて良いでしょう。

往復割引のメリット

• 割引率の高さ: 距離が長ければ長いほど、割引額も大きくなります。特に、東京-博多間や東京-新大阪間など、長距離移動をする場合は見逃せないメリットです。
• 手続きの簡便さ: 往復の切符を同時に購入するだけで、自動的に割引が適用されます。複雑な手続きや会員登録などは必要ありません。
• 途中下車が可能: 往復割引で購入した切符でも、一定の条件を満たせば途中下車が可能です。ただし、途中下車できる駅や回数には制限があるため、事前に確認が必要です。

往復割引のデメリット

• 距離制限: 片道601km未満の区間では、往復割引は適用されません。東京-名古屋間など、比較的短い距離の場合は、他の割引制度や割安な切符を探す方がお得な場合があります。
• 有効期間の制限: 往復割引で購入した切符には有効期間があります。通常、購入日から数日～10日程度に設定されていることが多いため、旅行日程が確定している場合にのみ有効です。
• 変更・払い戻し手数料: 往復割引で購入した切符を変更したり払い戻したりする場合、手数料が発生する場合があります。特に、出発間近の変更や払い戻しは、手数料が高額になることがあるため注意が必要です。

往復割引以外のお得な切符

往復割引以外にも、新幹線をお得に利用できる方法はたくさんあります。

• 早割: 出発日よりも前に切符を購入することで、割引を受けられる制度です。JR各社が提供している「えきねっとトクだ値」や「スマートEX早特」などが代表的です。
• 株主優待割引: JR各社の株主向けに発行される優待券を利用すると、割引価格で新幹線に乗車できます。
• 企画乗車券: 各地域や観光地への旅行に特化した企画乗車券を利用すると、新幹線と宿泊施設などがセットになった割安なプランを利用できます。
• LCCとの比較: 新幹線は快適性や速達性に優れていますが、LCC（格安航空会社）の方が運賃が安い場合もあります。移動距離や日程などを考慮して、最適な移動手段を選びましょう。

まとめ：往復割引は万能ではない

新幹線の往復割引は、一定の条件下では非常にお得な制度ですが、万能ではありません。距離制限や有効期間の制限など、いくつかのデメリットも存在します。

新幹線の利用を検討する際は、往復割引だけでなく、他の割引制度や割安な切符も比較検討し、自身の旅行プランに最適な選択をすることが大切です。事前にしっかりと情報を収集し、賢く利用することで、より快適でお得な新幹線旅行を楽しんでください。