日本の税関に申告しないとどうなる？

日本の税関で申告しないとどうなる？：知らなかったでは済まされないリスク

海外旅行から帰国する際、免税範囲を超える物品や規制対象物を持っているにもかかわらず、税関申告を怠ると、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。「知らなかった」「うっかりしていた」では済まされず、厳しいペナルティが課せられることを理解しておく必要があります。

申告が必要な物品を申告せずに税関検査で見つかった場合、関税法違反として以下のペナルティが科せられる可能性があります。

1. 課税と追徴課税:

申告をしていれば本来支払うべきであった関税や消費税に加え、延滞税や加算税といった追徴課税が課せられます。これは、申告を怠ったことによるペナルティであり、本来支払うべき金額よりも高額になる可能性があります。例えば、高価なブランド品や大量のタバコなどを申告せずに持ち込んだ場合、予想以上の金額を請求される可能性があります。

2. 罰金:

関税法違反の程度によっては、高額な罰金が科せられる場合があります。特に、意図的に申告を逃れようとした場合や、違法薬物や武器など危険な物品を密輸しようとした場合は、刑事罰の対象となる可能性も高く、重い罰金刑が科せられることになります。

3. 物品の没収:

申告を怠った物品は、税関によって没収される可能性があります。これは、違法に持ち込まれた物品を国内市場に出回らないようにするための措置です。特に、偽ブランド品や著作権侵害品、ワシントン条約で規制されている動植物製品などは没収される可能性が高いです。思い出の品や高価な物品でも、没収されると返還される可能性は低いため、大きな損失を被ることになります。

4. 廃棄処分または元の国へ返送:

没収された物品は、場合によっては廃棄処分または元の国へ返送されることもあります。特に、食品や動植物など、検疫検査で問題が見つかった場合は、国内への持ち込みが禁止されているため、廃棄処分される可能性が高いです。また、返送にかかる費用は自己負担となるため、更なる出費を強いられることになります。

5. 信用情報の悪化:

関税法違反の記録は残るため、今後の海外旅行や輸入取引に影響が出る可能性があります。税関検査で厳しくチェックされる対象となるだけでなく、ビザの取得や入国審査に影響が出る可能性も否定できません。

これらのペナルティは、申告漏れの内容や状況によって異なりますが、いずれも大きな損失や不利益を被る可能性があります。海外旅行から帰国する際は、「もしかしたら申告が必要かも？」と少しでも疑問に思った場合は、税関職員に確認することをお勧めします。税関には申告相談窓口が設けられているため、積極的に活用しましょう。

また、旅行前に日本の税関のウェブサイトなどで、持ち込みが規制されている物品や免税範囲などを事前に確認しておくことも重要です。必要な情報を事前に収集し、正しく申告することで、不要なトラブルを回避し、スムーズな帰国を実現することができます。

「知らなかった」では済まされない税関申告。適切な知識と準備で、快適な海外旅行を満喫しましょう。