高校生が18歳ならホテルに泊まれる？

18歳、高校生。自由への扉とホテルの境界線：知っておくべき宿泊事情

2022年4月の成人年齢引き下げにより、18歳は法律上、成人として扱われるようになりました。これにより、親の同意なしに契約行為が可能になり、ローンを組んだり、クレジットカードを作ったり、そして、一人でホテルに宿泊することも原則として可能になったのです。

しかし、「原則として」という言葉には、注意が必要です。18歳という年齢は、高校生である場合も多く、社会経験や判断能力の面で未熟とみなされる可能性も残されています。そのため、ホテル側も一律に「成人だからOK」とはいかないのが現状です。

ホテルの裁量：宿泊規定と年齢確認

ホテルは、それぞれの宿泊約款に基づいて運営されています。18歳という年齢をどのように扱うかは、各ホテルの判断に委ねられているため、未成年者（ここでは高校生を含む）の宿泊に関して独自の規定を設けている場合があります。

例えば、以下のようなケースが考えられます。

• 保護者同意書の提出: 18歳であっても高校生の場合、保護者の同意書を必須とするホテルがあります。これは、トラブル発生時の責任の所在を明確にするため、または青少年の保護を目的とするものです。
• 年齢確認書類の提示: チェックイン時に、年齢を確認できる身分証明書（運転免許証、パスポート、学生証など）の提示を求められることがあります。
• 宿泊自体を制限: ホテルによっては、高校生の単独宿泊を一切認めていない場合もあります。特に、夜間の外出を伴うプランや、未成年者の飲酒が想定されるプランの場合、制限が厳しくなる傾向があります。
• 連帯保証人の設定: 高校生の場合、宿泊料金の支払いや、万が一の損害賠償に備えて、親権者などの連帯保証人を求めるケースもあります。

なぜ確認が必要なのか？

ホテル側がこのような規定を設ける理由は、主に以下の点にあります。

• 青少年保護: 未成年者をトラブルから守り、健全な育成を促すため。
• 契約責任: ホテル側は、宿泊者に対して安全で快適な滞在を提供する責任を負っています。未成年者の場合、契約内容の理解や責任能力に不安があるため、慎重な対応が必要となります。
• トラブル防止: 飲酒、喫煙、騒音など、未成年者にありがちなトラブルを未然に防ぐため。

事前に確認を！スムーズな宿泊のために

18歳高校生がホテルに宿泊する場合、最も重要なことは、事前にホテルに確認することです。

• 電話、メールで問い合わせ: ホテルの公式サイトを確認するだけでなく、電話やメールで直接問い合わせるのが確実です。
• 宿泊規定を確認: ホテルの宿泊約款や、未成年者の宿泊に関する規定をしっかりと確認しましょう。
• 必要な書類を準備: 保護者同意書が必要な場合は、事前に準備しておきましょう。書式はホテルによって異なる場合があるので、確認が必要です。
• 保護者との連携: 保護者にも宿泊の目的や場所を伝え、理解を得ておくことが大切です。

18歳になり、行動範囲が広がることは素晴らしいことですが、同時に責任も伴います。事前にしっかりと準備し、ホテル側とのコミュニケーションを密にすることで、トラブルなく、安全で快適なホテルステイを楽しんでください。自由を手に入れたからこそ、良識ある行動を心がけましょう。