タックスフリーをやらなかったらどうなる？

タックスフリーをやらなかったらどうなる？ ～知らないと損する消費税とペナルティ～

日本旅行の楽しみの一つといえば、ショッピング。特に電化製品や化粧品、ブランド品などを免税で購入できるのは大きな魅力です。しかし、「後でまとめてタックスフリーの手続きをしよう」「ちょっと面倒だから今回はいいか」と免税手続きを怠ったり、条件を満たさずに日本を出国すると、思わぬ落とし穴が待っているかもしれません。今回は、タックスフリーをやらなかった場合、どのような事態になるのか、詳しく解説します。

まず、大前提として、免税制度は外国人旅行者や一時帰国中の日本人を対象に、日本で消費するつもりのない商品に対して消費税を免除する制度です。つまり、購入した商品を日本国内で消費したり、他の人に譲渡する場合は、免税の対象外となります。

もし、免税で購入した商品を所持せずに日本を出国した場合、もしくは出国前に日本で消費したり誰かに譲渡したことが発覚した場合、税関で本来支払うべき消費税を徴収されます。空港の税関で呼び止められ、予期せぬ出費を強いられることになるでしょう。せっかくお得に買い物したつもりが、結局通常の価格で購入したのと同じ、もしくはそれ以上の出費になる可能性もあります。旅行の楽しい気分も台無しになってしまいますね。

さらに、免税で購入した商品を出国前に他の人に譲渡した場合、単に消費税の追徴で済むとは限りません。これは免税制度の不正利用とみなされ、1年以下の懲役または50万円以下の罰金という重いペナルティが科せられる可能性があります。軽い気持ちでの譲渡が、犯罪行為に繋がることをしっかりと認識しておく必要があります。

では、具体的にどのようなケースが問題となるのでしょうか？

例えば、免税で購入した高価な腕時計を友人にプレゼントするために、先に友人に渡して自分は何も持たずに帰国した場合。これは明らかに免税制度の不正利用に該当します。また、免税で購入した化粧品を日本で使い切ってしまい、空の容器だけを持って帰国した場合も、税関職員の判断によっては追徴課税の対象となる可能性があります。

免税手続き自体は、近年、電子化が進み、以前よりも簡素化されています。多くの店舗ではパスポートを提示するだけで、簡単に手続きが完了します。少しの手間を惜しまずに、適切な手続きを行うことで、不要なトラブルを回避し、気持ちよく日本旅行を終えることができます。

また、免税で購入した商品は、出国時に税関で確認される場合があります。免税で購入した商品、パスポート、搭乗券などはすぐに取り出せるように準備しておきましょう。

最後に、免税制度はあくまでも外国人旅行者や一時帰国中の日本人のための制度です。制度の趣旨を理解し、正しく利用することが大切です。もし、免税制度について不明な点があれば、購入店舗の店員や税関職員に確認することをお勧めします。快適な日本旅行のためにも、免税制度についてしっかりと理解し、正しく利用しましょう。