源泉徴収票の代わりになる書類は？

源泉徴収票だけじゃダメ？代替書類が必要になるケースと注意点

源泉徴収票は、私たちの所得を証明する大切な書類ですが、場合によってはそれだけでは不十分なことがあります。例えば、住宅ローンの審査や保育園の入園申請など、様々な場面で所得を証明する必要が出てきますが、状況によっては源泉徴収票の代わりに、または追加で別の書類を提出する必要があるのです。

では、どのような場合に源泉徴収票の代替書類が必要になるのでしょうか？そして、どのような書類が代替となり得るのでしょうか？

なぜ源泉徴収票だけでは不十分なのか？

源泉徴収票は、あくまで特定の会社から支払われた給与所得を証明する書類です。そのため、以下のようなケースでは源泉徴収票だけでは正確な所得を証明することができません。

• 複数の会社から給与を受け取っている場合: 各会社の源泉徴収票を合算しても、年間の所得全体を把握するには手間がかかります。
• 給与所得以外の所得がある場合: 副業収入、不動産収入、年金収入など、給与所得以外の収入がある場合、源泉徴収票にはこれらの情報は記載されません。
• 年の途中で退職した場合: 年末調整前の退職の場合、確定申告を行う必要がありますが、源泉徴収票だけでは不十分な場合があります。
• 確定申告をしていない場合: 確定申告をすることで、所得をより正確に証明することができます。

源泉徴収票の代替となる主な書類

上記のようなケースで、源泉徴収票の代替として提出できる書類はいくつかあります。

1. 所得証明書: 所得証明書は、市区町村が発行する公的な書類で、前年の所得額を証明するものです。アルバイト、パート、正社員など、雇用形態に関わらず、全ての所得が記載されます。複数の勤務先がある場合でも、全ての所得が合算されて記載されるため、年間の総所得を証明するのに最適です。発行には手数料がかかりますが、マイナンバーカードを利用してコンビニエンスストアで取得できる場合もあります。

2. 課税証明書（非課税証明書）: こちらも市区町村が発行する公的な書類で、住民税の課税状況を証明するものです。所得証明書と似ていますが、所得額だけでなく、住民税の課税額も記載されています。非課税証明書は、所得が一定額以下で住民税が課税されない場合に発行されます。所得証明書と同様に、発行には手数料がかかり、マイナンバーカードを利用してコンビニエンスストアで取得できる場合もあります。

3. 確定申告書の控え: 税務署に提出した確定申告書の控えは、その年の所得を証明する書類として利用できます。特に、給与所得以外の所得がある場合や、年の途中で退職した場合など、源泉徴収票だけでは不十分な場合に有効です。確定申告の際に、税務署の受付印が押されたもの、またはe-Taxで申告した場合は受信通知を保管しておきましょう。

4. 支払調書: 企業が税務署に提出する書類で、フリーランスや個人事業主などが報酬を受け取った際に発行されます。源泉徴収されている場合は、源泉徴収額も記載されています。

提出前に確認すべきこと

源泉徴収票の代替書類を提出する際には、以下の点に注意しましょう。

• 提出先の要件を確認する: 提出先によって、必要な書類や有効期限が異なる場合があります。事前に提出先の担当者に確認し、必要な書類を準備しましょう。
• 原本かコピーかを確認する: 原本が必要な場合と、コピーでも良い場合があります。提出先の指示に従いましょう。
• 記載内容に誤りがないか確認する: 書類に記載されている内容に誤りがないか、必ず確認しましょう。誤りがある場合は、発行元に訂正を依頼する必要があります。

源泉徴収票は重要な書類ですが、状況によっては代替書類が必要になることもあります。それぞれの書類の特性を理解し、適切な書類を準備することで、スムーズな手続きを進めることができるでしょう。

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