警察の検視にかかる時間は?

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警察の検視には通常、検視・検案のみの場合は半日、解剖が必要な場合は1日半程度かかります。事件性が判断された場合は、調査後に遺体が戻ってくるまで数日から1か月以上かかる可能性があります。

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警察の検視にかかる時間:故人を送るまでの道のり

大切な人が亡くなった時、悲しみに暮れる間もなく、様々な手続きに追われることになります。中でも、警察が関与する検視は、遺族にとって大きな負担となることも少なくありません。一体どれくらいの時間がかかるのか、不安に思う方も多いでしょう。この記事では、警察の検視にかかる時間について、詳しく解説します。

まず、検視には大きく分けて「検視」と「検案」の2種類があります。どちらも医師が遺体の状態を確認する手続きですが、検視は事件性がある、またはその疑いがある場合に行われ、検案は事件性が無いと判断された場合に行われます。

検視・検案のみで済む場合、通常は半日程度で終了します。医師による外見検査、死体現象の確認、状況の聞き取りなどが行われます。ただし、これらはあくまでも目安であり、遺体の状況や警察の判断によって変動する可能性があります。例えば、死後硬直の進行具合や死斑の状態など、詳細な観察が必要な場合は、さらに時間がかかることもあります。

一方、解剖が必要な場合は、1日半程度かかるのが一般的です。解剖には、外見検査に加えて、内臓の摘出や組織の検査などが含まれます。これにより、死因の特定や事件性の有無をより詳しく調べることができます。解剖には専門的な知識と技術が必要となるため、大学病院などの専門機関に搬送される場合もあります。その場合、搬送時間なども考慮すると、さらに時間がかかる可能性があります。

そして、最も時間を要するのが、事件性が判断された場合です。警察による捜査が開始され、遺体は証拠保全のために長期間保管されることになります。捜査の規模や複雑さによって異なりますが、数日から1か月以上かかる可能性もあります。遺族にとっては、故人とのお別れが遅れる辛い期間となりますが、事件の真相解明のためには必要な時間と言えるでしょう。また、事件性が疑われたものの、最終的に事件性がないと判断された場合でも、捜査に時間を要した分、遺体の返還が遅れる可能性があります。

さらに、検視・解剖後には、警察から「死体検案書」または「司法解剖 протокол」が発行されます。この書類は、火葬許可証の取得に必要となるため、非常に重要です。書類の発行にも時間を要する場合があるため、葬儀社と綿密に連絡を取り合い、手続きを進める必要があります。

警察の検視にかかる時間は、あくまでも目安であり、ケースバイケースです。遺族としては、一刻も早く故人を送りたい気持ちがある一方で、正確な死因究明も重要です。警察や関係機関に協力し、状況を理解しながら、落ち着いて手続きを進めることが大切です。

故人を失った悲しみの中で、検視という手続きは大きな負担となります。しかし、この過程を経ることで、死因が明らかになり、遺族が納得して故人を送ることができるのです。不安な点があれば、警察や葬儀社に相談し、必要な情報をしっかりと得るようにしましょう。そして、故人の冥福を祈り、前向きに進んでいくことが大切です。