運転免許の更新ができない病気は？

運転免許更新、諦めるしかない？ – 病気が理由で更新できないケースと対策

運転免許は、私たちの生活を大きく広げてくれる便利なツールですが、その更新には一定の条件があります。健康状態もその重要な要素の一つ。病気によっては、運転免許の更新が認められなかったり、条件付きになったりすることがあります。しかし、諦める前に、自分が該当するのか、どのような対策があるのかを知っておきましょう。

更新できない可能性のある病気とは？

道路交通法では、運転に支障をきたす可能性のある特定の病気を指定しています。これらの病気は、運転中に意識を失ったり、判断能力が低下したりするリスクがあるため、安全な運転を確保するために考慮される必要があります。主な病気としては、以下のようなものが挙げられます。

• 意識障害を引き起こす可能性のある病気:
  • てんかん: 突然の意識消失や痙攣発作が起こる可能性があります。
  • 再発性失神: 脳への血流が一時的に途絶え、意識を失うことがあります。
  • 無自覚性低血糖: 糖尿病患者において、血糖値が異常に低下しても自覚症状がない状態。意識障害や判断力の低下につながる可能性があります。
• 精神疾患:
  • 統合失調症: 幻覚や妄想、認知機能の低下により、安全な運転が困難になる場合があります。
  • 躁鬱病（双極性障害）: 気分の変動が激しく、躁状態では衝動的な運転をしてしまう可能性があります。
• 睡眠障害:
  • 重度の眠気を伴う睡眠障害（睡眠時無呼吸症候群など）: 日中の強い眠気により、運転中に居眠りをしてしまうリスクがあります。
• その他:
  • 認知症: 認知機能の低下により、判断力や記憶力が損なわれ、安全な運転が困難になる場合があります。
  • 視野狭窄: 視野が狭くなることで、周囲の状況を把握することが難しくなります。
  • 進行性の神経疾患（パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症など）: 運動機能や認知機能の低下により、運転操作が困難になる場合があります。

重要なのは医師の診断と相談

上記の病気に該当するからといって、必ずしも免許更新ができないわけではありません。重要なのは、医師の診断と相談です。病状が安定しており、運転に支障がないと医師が判断した場合、免許更新が認められることもあります。

更新手続きの流れ

1. 運転免許更新申請: 通常の更新手続きと同様に、更新申請を行います。
2. 質問票への記入: 健康状態に関する質問票に、病歴や治療状況などを正確に記入します。
3. 医師の診断書の提出: 病気の種類によっては、医師の診断書の提出が求められる場合があります。
4. 公安委員会の判断: 提出された情報に基づき、公安委員会が運転適性について判断を行います。必要に応じて、専門医への意見聴取や運転適性検査が行われることもあります。

諦める前にできること

• 医師との相談: 自分の病状が運転にどのような影響を与えるのか、詳しく医師に相談しましょう。
• 治療の継続: 病状を安定させるために、医師の指示に従って適切な治療を受けましょう。
• 運転適性相談: 運転免許センターや警察署などで、運転適性に関する相談窓口を利用しましょう。
• 運転適性検査: 自分の運転能力を客観的に評価するために、運転適性検査を受けてみましょう。
• 安全運転講習: 高齢者向けの安全運転講習などを受講し、安全運転に関する知識や技術を向上させましょう。
• 家族との話し合い: 自分の運転について、家族とよく話し合いましょう。

運転免許の更新は、安全な運転を確保するための重要な手続きです。病気が理由で更新が難しくても、諦める前に医師や専門機関に相談し、可能な対策を講じるようにしましょう。