「ご放念ください」は誤用ですか?

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「ご放念ください」は「放念」の尊敬語ですが、自分に対して使うのは誤りです。「ご放念してしまいました」という使い方は適切ではありません。自分のことを述べる場合は「失念」を使用するのが正しく、「失念しておりました」のように使います。

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「ご放念ください」の正しい使い方

「ご放念ください」は、相手に対して「ご心配なく」「ご安心ください」という意味で使われる敬語表現です。通常、相手が自分のミスや失敗を気にして心配している場合に、その不安を和らげるために用いられます。

適切な使い方

  • お客様のご希望に添えず、ご放念をおかけしてしまい、誠に申し訳ございません。
  • ご心配をおかけしてしまい、大変申し訳ありませんでした。ご放念ください。
  • ご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。くれぐれもご放念くださいませんようお願いいたします。

自分に対して使うのは誤り

「ご放念ください」は尊敬語であるため、自分自身に対して使うのは誤りです。たとえば、「ご放念してしまいました」という表現は不適切です。

自分の失敗を表す場合

自分の失敗や過失を表す場合は、「失念」を用いるのが正しくなります。「失念」は、うっかり忘れたり見落としたりすることを表す謙譲語です。

適切な使い方

  • 大切な書類を提出するのを失念しておりまして、ご迷惑をおかけしてしまい、誠に申し訳ございません。
  • 電話のご連絡を差し上げるのを失念しておりました。重ね重ねお詫び申し上げます。
  • 昨日お会いする約束をしていたのをすっかり失念しておりました。大変申し訳ございません。

まとめ

「ご放念ください」は、相手に対する敬語表現であり、自分に対して使うのは誤りです。自分の失敗を表す場合は、「失念」を用いることが適切です。正しい敬語表現を使うことで、より丁寧で失礼のないコミュニケーションをとることができます。