「同じ」を丁寧に言うには？

「同じ」を丁寧に言うには？：ビジネスから日常まで、多様な表現を使い分けよう

「同じ」という言葉を、より丁寧に、より適切なニュアンスで伝えたい場面は多くあります。例えば、ビジネスシーンでの書類作成、お客様対応、あるいは日常会話の中でも、単に「同じ」と言うよりも、より洗練された表現を使うことで、相手に好印象を与え、スムーズなコミュニケーションにつながります。

「同上」は確かに便利な表現ですが、やや硬い印象を与え、すべての状況に適しているとは限りません。そこで、この記事では、「同じ」を丁寧に伝えるための様々な表現とその使い分けについて、具体例を交えながら解説します。

1. ビジネスシーンでの「同じ」

ビジネスシーンでは、正確さと丁寧さが求められます。状況に応じて、下記のような表現を使い分けましょう。

• 同上（どうじょう）： 正式な書類や契約書などで、直前の内容と同一であることを示す際に使用します。簡潔で明確な表現ですが、やや硬い印象を与えるため、社内文書や親しい間柄でのメールなどでは、他の表現を検討するのも良いでしょう。 例：「住所：東京都〇〇区〇〇　電話番号：〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇　緊急連絡先：同上」

• 上記と同じ： 「同上」よりも柔らかく、幅広い場面で使用できます。例：「上記と同じ内容で承知いたしました。」

• 同様です： こちらも汎用性の高い表現です。「同じ」よりも丁寧で、口頭でも文書でも使用できます。例：「前回の会議と同様の議題で進めさせていただきます。」

• 変更ありません / 変更ございません： 何か変更があったかを確認された際などに使用します。例：「ご住所に変更はございませんか？」に対する返答として「変更ございません。」

• 前回と同様 / 前回と同じく： 前回の状況や内容と同じであることを伝える際に使います。例：「前回と同様、資料を事前に配布させていただきます。」

2. お客様対応での「同じ」

お客様対応では、より丁寧で分かりやすい表現を心がけることが重要です。

• 同じものでございます： 敬語表現で、丁寧な印象を与えます。例：「ご注文は同じものでございますか？」

• 先ほどと同じものでよろしいでしょうか： レストランなどで、追加注文を受ける際などに使用します。例：「お飲み物は、先ほどと同じものでよろしいでしょうか？」

• 以前と同じ / 前回と同じ： 過去の注文や問い合わせ内容と同じであることを伝える際に使います。例：「以前と同じ商品をお願いします。」

• 同一の～： 特定の物や事柄について言及する際に使います。例：「同一の規格の商品をお探しですか？」

3. 日常会話での「同じ」

日常会話では、状況に合わせてより自然で親しみやすい表現を使いましょう。

• 同じだよ / 同じだね： 親しい間柄での会話で使用します。

• 一緒だよ / 一緒だね： 「同じ」よりもカジュアルな表現です。

• 同じような～： 完全に同じではないが、似ていることを伝えたい場合に用います。例：「同じような服を持ってるよ。」

• 変わらない / 変わってない： 以前と比べて変化がないことを伝えたい場合に用います。例：「味は変わらないね。」

このように、「同じ」を丁寧に伝える表現は様々です。TPOに合わせて適切な表現を選ぶことで、より円滑なコミュニケーションを図ることができます。それぞれの表現のニュアンスを理解し、使いこなせるようになりましょう。