アドブルーの洗い方は？

アドブルーが付着！慌てず対処、安全な洗い方と注意点

アドブルー（AdBlue®）は、ディーゼルエンジン車の排ガスに含まれる有害な窒素酸化物を減らすための尿素SCRシステムで使用される液体です。主成分は高純度の尿素と水であり、人体への毒性は比較的低いものの、放置すると皮膚や目に刺激を与える可能性があります。万が一、アドブルーが皮膚や衣服に付着した場合、どのように対処すれば良いのでしょうか？安全かつ効果的に洗い流す方法と、その後の注意点について解説します。

1. 付着直後の迅速な対応が重要

アドブルーが付着した場合、時間が経つほど乾燥して落としにくくなります。そのため、できるだけ早く、以下の手順で洗い流すことが重要です。

• 皮膚に付着した場合:

  • 大量の水で、最低でも15分以上、丁寧に洗い流してください。石鹸を使用する必要はありませんが、ぬるま湯を使うとより効果的です。擦らず、流水で優しく洗い流すのがポイントです。
  • 付着範囲が広い場合は、シャワーを浴びるなどして、全身を洗い流してください。
  • 洗い流した後も、皮膚に赤みやかゆみなどの異常が見られる場合は、医療機関を受診してください。

• 目に付着した場合:

  • 清潔な水（水道水でも可）で、最低でも15分以上、目を洗い流してください。目を強くこすらず、まぶたを開いて、眼球全体をしっかりと洗い流すことが重要です。
  • コンタクトレンズを使用している場合は、速やかに外してください。
  • 洗い流した後も、充血、痛み、視覚異常などの症状が残る場合は、直ちに眼科医を受診してください。

• 衣服に付着した場合:

  • 付着した衣服は速やかに脱ぎ、水またはぬるま湯で洗い流してください。アドブルーは乾燥すると白い結晶として残ることがあります。
  • 洗濯機で洗う前に、あらかじめ手洗いしておくと、より綺麗に落とすことができます。
  • 付着した箇所が広範囲に及ぶ場合は、クリーニング店に相談することをおすすめします。

2. なぜ水で洗い流すだけで良いのか？

アドブルーの主成分である尿素は水溶性が高いため、大量の水で洗い流すだけで十分に除去できます。石鹸を使用すると、皮膚への刺激を悪化させる可能性もあるため、基本的には水のみで洗い流すのが推奨されます。

3. 作業時の予防策と注意点

アドブルーを取り扱う際は、以下の予防策を講じることで、付着リスクを減らすことができます。

• 保護具の着用:

  • ゴム手袋や保護メガネを着用し、アドブルーが直接皮膚や目に触れないようにしてください。
  • 作業着も、アドブルーが付着しにくい素材を選ぶと良いでしょう。

• 換気の確保:

  • 密閉された空間で作業する場合は、換気をしっかりと行ってください。

• こぼれた際の対応:

  • 万が一、アドブルーをこぼしてしまった場合は、速やかに拭き取り、水で洗い流してください。

4. 医療機関を受診すべきケース

以下の場合は、速やかに医療機関を受診してください。

• 洗い流した後も、皮膚に強い痛みやかゆみ、炎症が続く場合
• 目に違和感や痛み、視覚異常が残る場合
• 誤ってアドブルーを飲み込んでしまった場合

アドブルーは比較的安全な液体ですが、適切な対処を怠ると、皮膚や目に刺激を与える可能性があります。本記事を参考に、万が一の事態に備え、安全にアドブルーを取り扱うように心がけましょう。