アルバイトをクビにできる条件は？

アルバイト、クビ宣告！その時、確認すべきことと戦うための武器

アルバイト先から突然「明日から来なくていい」と言われたら、誰だって頭が真っ白になるでしょう。「まさか自分が…」とショックを受け、今後の生活への不安が押し寄せるかもしれません。しかし、感情に流される前に、冷静に状況を把握し、自分の権利を守ることが大切です。

アルバイトの解雇は、正社員ほど厳格ではありませんが、それでも法律や契約で守られています。会社側が「はい、さようなら」と一方的に解雇できるわけではありません。ここでは、アルバイトがクビになる条件と、万が一解雇されてしまった場合に確認すべきこと、そして戦うための武器について解説します。

クビ宣告！その理由は本当に「正当」ですか？

会社がアルバイトを解雇できる理由には、いくつかのパターンがあります。

1. 契約期間満了時の更新拒否: 契約期間が定められている場合、期間満了と同時に契約を終了させるのは原則として可能です。しかし、長期間にわたって契約更新を繰り返していた場合や、更新を期待させるような言動があった場合は、「雇止め」として、解雇と同様の扱いを受ける可能性もあります。
2. 解雇（懲戒解雇、普通解雇）: 会社側の都合による解雇には、正当な理由が必要です。横領、窃盗、著しい勤務態度の不良など、社会通念上やむを得ない理由がない限り、解雇は認められにくいと言えます。

具体例：こんな理由での解雇は要注意！

• 「仕事が遅いから」「ミスが多いから」: 改善の機会を与えられず、一方的に解雇されるのは不当解雇にあたる可能性があります。
• 「店の雰囲気に合わないから」: 主観的な理由のみでの解雇は認められにくいでしょう。
• 「経営状況が悪いから」: 経営状況の悪化は解雇理由として認められる可能性がありますが、解雇を回避するための努力（残業時間の削減、一時帰休など）が行われたかどうかが重要です。
• 「シフトに入れないから」: シフト制の場合、事前に申告した上でシフトに入れない日があることは、解雇理由として認められにくいでしょう。

解雇された！その時、確認すべきこと

1. 解雇理由証明書の請求: 解雇理由を具体的に記載した書面を会社に請求しましょう。後々、不当解雇を争う上で重要な証拠となります。
2. 雇用契約書の確認: 雇用契約書には、労働条件や解雇に関する条項が記載されています。契約内容と解雇理由に矛盾がないか確認しましょう。
3. 解雇予告の有無の確認: 原則として、会社は30日以上前に解雇予告をする必要があります。30日前の予告がない場合は、解雇予告手当（30日分の平均賃金）を請求できます。
4. 離職票の確認: 失業保険の申請に必要な書類です。退職後、会社から送られてくるはずですが、もし送られてこない場合は、会社に催促しましょう。

戦うための武器：相談窓口と法的手段

解雇理由に納得できない場合は、泣き寝入りする必要はありません。以下の相談窓口を利用し、専門家の助けを借りましょう。

• 労働基準監督署: 労働基準法違反に関する相談窓口です。
• 労働局のあっせん: 会社との間で紛争解決のあっせんを行ってくれます。
• 弁護士: 法的なアドバイスや交渉、訴訟の代理を依頼できます。
• ユニオン（労働組合）: 労働者の権利を守るための団体です。加入することで、団体交渉を依頼できます。

アルバイトといえども、労働者として法律で守られています。「どうせアルバイトだから…」と諦めずに、自分の権利を守りましょう。不当解雇は、あなたの未来を奪う行為です。勇気をもって、戦うことを恐れないでください。