人にお金を渡す時、封筒はどうすればいいですか？

お金を渡す時、封筒はどうすればいい？相手別・場面別のマナーを徹底解説

現金を渡す時、意外と迷うのが封筒の選び方や書き方。特に目上の方や改まった場面では、失礼のないように気を配りたいものです。ここでは、相手や場面に合わせて、封筒の選び方から書き方、渡し方まで、詳しく解説します。

1. 封筒の種類：用途によって使い分けよう

現金を包む封筒は、大きく分けて以下の3種類があります。

• 祝儀袋（慶事用）： 結婚祝い、出産祝い、入学祝いなど、お祝い事全般に使われます。水引の色や本数、結び方によって意味が異なるため、用途に合わせて選びましょう。一般的には、紅白の水引で蝶結び（何度でも結び直せる）のものが、出産祝いや入学祝いなど、何度あっても良いお祝い事に適しています。結婚祝いなど一度きりのお祝い事には、結び切り（ほどけない）の水引を選びます。
• 不祝儀袋（弔事用）： 香典、お見舞いなど、弔事全般に使われます。水引の色は、黒白、双銀、藍銀などが一般的です。蓮の絵柄が入ったものは仏式、ユリや十字架の絵柄はキリスト教式に用いられます。無地のものを選べば、宗教を問わず使用できます。
• 無地の封筒： お見舞いやちょっとしたお礼、心付けなど、比較的カジュアルな場面で使われます。白封筒、和紙封筒、デザイン封筒など、様々な種類があります。

2. 相手別：封筒選びと書き方のポイント

• 目上の方へ： 祝儀袋または無地の封筒を選びます。祝儀袋の場合、水引が豪華すぎない、控えめなものを選ぶと良いでしょう。無地の封筒の場合は、上質な和紙でできたものや、落ち着いた色合いのものを選びましょう。表書きは「御祝」「御礼」「心ばかり」など、用途に合わせて丁寧に書きましょう。
• 友人・同僚へ： 無地の封筒またはデザイン封筒を選びます。かしこまった印象にならないよう、カジュアルなデザインのものを選ぶのも良いでしょう。表書きは「お祝い」「お礼」「ほんの気持ち」など、親しみを込めた表現でOKです。
• 親族へ： 用途によって、祝儀袋、不祝儀袋、無地の封筒を使い分けます。水引や表書きは、地域や親族間の慣習に従うようにしましょう。迷った場合は、年長者に相談するのがおすすめです。

3. 金額別：封筒選びの目安

一般的に、包む金額が高くなるほど、封筒も格式の高いものを選ぶ傾向があります。あくまで目安ですが、以下のように考えてみましょう。

• 少額（数千円程度）： 無地の封筒やデザイン封筒
• 中額（1万円程度）： 少し上質な和紙封筒、簡素な祝儀袋・不祝儀袋
• 高額（数万円以上）： 格式の高い祝儀袋・不祝儀袋

4. 封筒の書き方：表書きと裏書き

• 表書き： 水引の上段に用途を書き、下段に名前を書きます。連名の場合は、右から地位や年齢の高い順に書きます。4人以上の場合は、代表者の名前を書き、その左に「外一同」と書き添えます。
• 裏書き： 封筒の裏面には、金額と住所、氏名を書きます。金額は、改ざん防止のため、漢数字で書きましょう（例：金壱萬円）。

5. お金の入れ方：向きにも注意

• お札の向き： 肖像が上になるように入れます。祝儀の場合は、新札を用意するのがマナーです。
• 不祝儀の場合： お札の肖像が下になるように入れます。これは、悲しみを表すためとされています。

6. 渡す時のマナー：言葉遣いも大切

封筒を袱紗（ふくさ）に包んで持参し、渡す直前に袱紗から取り出します。相手に正面を向け、両手で丁寧に渡しましょう。

• 渡す時の言葉：
  • 祝儀の場合： 「ささやかですが、お祝いの気持ちです。」
  • 不祝儀の場合： 「この度は心よりお悔やみ申し上げます。」
  • お礼の場合： 「先日はありがとうございました。ささやかですが、感謝の気持ちです。」

まとめ

現金を渡す際の封筒は、相手への敬意や感謝の気持ちを表すものです。TPOに合わせた封筒選びと丁寧な書き方を心がけ、気持ちよく現金を渡せるようにしましょう。

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