個人情報に該当しないものは？

個人情報とは何か？ ～デジタル社会で自分を守るために～

インターネットの普及により、私たちは日々膨大な情報に触れ、そして発信しています。便利になった一方で、個人情報の取り扱いにはより一層の注意が必要となっています。氏名、生年月日、住所、電話番号などはもちろんのこと、一見無関係に見える情報も組み合わせることで個人を特定できる可能性があるため、個人情報保護の理解はますます重要性を増しています。

では、具体的に「個人情報」とは何を指すのでしょうか？法律上、「個人情報」とは、生存する個人に関する情報であって、特定の個人を識別できるものを指します。氏名、生年月日、住所、電話番号といった情報はもちろん、それら単体では特定の個人を識別できなくても、他の情報と容易に照合することで特定の個人を識別できる情報も含まれます。

例えば、氏名だけでは同姓同名の人がいるかもしれません。しかし、氏名に加えて生年月日、住所の情報があれば、特定の個人を識別できる可能性が高まります。また、インターネット上の行動履歴、購買履歴、趣味嗜好といった情報も、他の情報と組み合わせることで個人を特定できる可能性があり、個人情報に該当する場合があります。

一見、個人情報とは無関係に見える情報も、実は特定の個人を識別できる場合があります。例えば、ある特定の病気の治療を受けているという情報だけでは、その人が誰なのか特定できないかもしれません。しかし、その情報に加えて、居住地域や年齢、性別といった情報が分かれば、特定の個人を識別できる可能性が出てきます。このように、複数の情報を組み合わせることで個人を特定できる場合、個々の情報は個人情報の一部として扱われます。

デジタル社会においては、オンラインショッピングやSNS利用などを通じて、私たちは意識せずとも多くの個人情報を発信しています。これらの情報は、企業のマーケティング活動やサービス向上に活用される一方で、悪用されるリスクも存在します。個人情報が悪用されると、なりすまし被害やストーカー被害、差別などに繋がる可能性があります。

だからこそ、私たちは自分の個人情報を適切に管理し、保護する必要があります。具体的には、以下の点に注意することが重要です。

• 不用意に個人情報を公開しない: SNSやブログなどで、安易に個人情報を公開しないようにしましょう。特に、住所や電話番号、家族構成などの情報は、公開する際には十分に注意が必要です。
• パスワードを適切に管理する: 複雑なパスワードを設定し、定期的に変更することで、不正アクセスを防ぎましょう。同じパスワードを複数のサービスで使い回すことは避けましょう。
• プライバシーポリシーを確認する: ウェブサイトやアプリを利用する際には、プライバシーポリシーを確認し、個人情報の取り扱いについて理解しましょう。
• 怪しいメールやリンクには注意する: フィッシング詐欺などの手口で、個人情報を盗み取ろうとするケースが増えています。怪しいメールやリンクにはアクセスしないようにしましょう。
• セキュリティソフトを導入する: コンピュータやスマートフォンにセキュリティソフトを導入し、ウイルスやマルウェアから個人情報を守りましょう。

個人情報保護は、自分自身を守るための重要な知識です。デジタル社会を安全に利用するために、個人情報に関する正しい知識を身につけ、適切な対策を講じることが不可欠です。そして、個人情報を扱う企業側も、個人情報保護法を遵守し、適切なセキュリティ対策を講じる責任があります。個人と企業が共に努力することで、安全で安心なデジタル社会を実現できるのです。