基本給から時給を計算するには?

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月給から時給を概算するには、基本給(諸手当を含む)を173で割ります。これは、年間労働日数を20日/月×12ヶ月=240日、年間労働時間を240日×8時間/日=1920時間と仮定し、1920時間を年間労働時間とすると、1ヶ月は約160時間となり、これを平均して173時間とした近似値です。正確な時給は会社の就業規則や労働時間によって変動します。

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月給から時給を計算する:正確な方法と注意点

インターネット上には、月給から時給を簡単に計算する方法として「月給を173で割る」という式が広く流布されています。しかし、この方法はあくまでも概算であり、実際の時給とは異なる場合があります。なぜなら、この計算はいくつかの仮定に基づいているためです。 正確な時給を算出するためには、より詳細な情報と計算方法が必要です。この記事では、概算方法と、より正確な時給を計算するためのステップを解説します。

1. 概算方法:月給 ÷ 173

広く知られている「月給を173で割る」という方法は、年間労働日数を240日(20日/月 × 12ヶ月)、1日の労働時間を8時間と仮定しています。これにより、年間労働時間は1920時間(240日 × 8時間/日)となり、月間の平均労働時間は約160時間となります。 この160時間という数字を、より正確な計算を考慮して調整した近似値が173時間なのです。

しかし、この計算には多くの簡略化が含まれています。例えば、残業代や休日出勤手当が含まれていない場合、実際の労働時間は173時間よりも少なくなる可能性があります。また、月によって労働日数が異なる場合も、この計算では考慮されていません。そのため、この方法はあくまでも大まかな目安として捉えるべきです。

2. より正確な時給計算のためのステップ

より正確な時給を計算するには、以下の情報が必要です。

  • 基本給: 諸手当を除いた、純粋な給与の基本部分。
  • 諸手当: 残業代、休日出勤手当、通勤手当など、基本給以外のすべての支給額。
  • 年間労働時間: 会社の就業規則に記載されている年間労働時間。これは、通常の勤務時間に加えて、残業時間や休日出勤時間も含まれる場合があります。 年間休日数を把握し、年間総労働時間から算出することもできます。
  • 有給休暇: 有給休暇取得による労働時間減少も考慮する必要があります。

これらの情報が揃えば、以下の手順でより正確な時給を計算できます。

  1. 総支給額の計算: 基本給と諸手当を合計します。
  2. 年間労働時間の算出: 会社が規定する年間労働時間を使用します。有給休暇を取得した場合、その時間分を控除して計算します。 年間休日数と労働日数から計算する際は、カレンダーを確認し、祝日などを考慮に入れてください。
  3. 時給の計算: 総支給額 ÷ 年間労働時間 = 時給

例:

基本給:20万円
諸手当:3万円
年間労働時間:1920時間(240日 × 8時間)

総支給額:20万円 + 3万円 = 23万円
時給:23万円 ÷ 1920時間 ≒ 119.79円

この例では、173時間での概算よりも若干低い時給となります。これは、諸手当が含まれているためです。 残業時間や休日出勤時間が多ければ、時給は高くなります。

結論:

月給から時給を計算する際に「月給 ÷ 173」は便利な概算方法ですが、正確な時給を把握するためには、個々の労働条件を考慮した計算を行う必要があります。 会社の就業規則や給与明細を参考に、上記ステップでより正確な時給を計算することをお勧めします。 特に、残業代や休日出勤手当の扱いは、時給に大きく影響するため、注意が必要です。 不明な点があれば、人事部などに確認するようにしましょう。