曲げわっぱを家で洗うには？

曲げわっぱを美しく保つ秘訣：ご家庭でできる簡単お手入れ術

曲げわっぱの弁当箱や食器は、その美しい木目と香りが食卓を豊かに彩ってくれます。しかし、「お手入れが難しそう」というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。確かに、扱い方を間違えるとカビや変形の原因になってしまうことも。そこで今回は、ご家庭で簡単にできる曲げわっぱのお手入れ方法を、より詳しく、そして美しさを長持ちさせるための秘訣を交えながらご紹介します。

基本は「優しく、素早く」

曲げわっぱの素材である木は、水分を吸収しやすい性質を持っています。そのため、お手入れの基本は「優しく、素早く」洗うこと。洗剤の使用は避け、水またはぬるま湯で洗いましょう。

具体的な洗い方ステップ

1. 予洗い： 食べ終わったら、すぐに中身を空にして、残ったご飯粒などを取り除きます。時間が経つとこびり付いて取れにくくなるので、なるべく早く洗い始めるのがポイントです。
2. つけ置き（短時間）： 汚れがひどい場合は、5分程度ぬるま湯に浸けて汚れを浮かせます。ただし、長時間つけ置きすると、木が水分を吸収しすぎて変形の原因になるため、必ず短時間で済ませましょう。お湯の温度は、熱すぎると木の油分が抜けてしまう可能性があるので、人肌程度が適温です。
3. スポンジで優しく洗う： 柔らかいスポンジを使って、優しく丁寧に洗いましょう。研磨剤入りのスポンジや硬いタワシは、表面を傷つけてしまうためNGです。特に、角の部分や継ぎ目は汚れが溜まりやすいので、念入りに洗いましょう。
4. すすぎ： 洗剤を使わないので、さっと水で洗い流す程度でOKです。
5. 拭き取り： 清潔な布巾で、水分を丁寧に拭き取ります。特に、溝や継ぎ目の水分は、カビの原因になるので念入りに拭き取ってください。
6. 自然乾燥： 風通しの良い場所で、しっかりと自然乾燥させます。直射日光は避け、陰干しするのがおすすめです。完全に乾くまで、重ねたり、蓋を閉めたりするのは避けましょう。

臭いが気になる時の対処法

曲げわっぱに臭いが染み付いてしまった場合は、以下の方法を試してみてください。

• 重曹水： 重曹を少量溶かした水に、曲げわっぱを浸け置きします。重曹には消臭効果があるので、臭いを軽減することができます。浸け置き時間は30分程度を目安に、その後はしっかりとすすいで乾燥させてください。
• お酢水： 重曹水と同様に、お酢を少量溶かした水に浸け置きします。お酢にも消臭効果があり、特に酸っぱい臭いに効果的です。ただし、お酢の臭いが残る可能性もあるので、使用量に注意し、しっかりとすすぎましょう。
• 天日干し（短時間）： 風通しの良い場所で、短時間だけ天日干しをします。日光には殺菌効果があるので、臭いを軽減することができます。ただし、長時間日光に当てると、変色やひび割れの原因になるので、必ず短時間で済ませましょう。

長く使うための注意点

• 電子レンジ、食洗機、乾燥機の使用は厳禁： 高温や乾燥によって、変形やひび割れの原因になります。
• 油分の多い料理は避ける： 油分が染み付いてしまうと、洗ってもなかなか落ちにくくなります。
• 使用後はなるべく早く洗う： 時間が経つと汚れが落ちにくくなり、カビの原因にもなります。
• 定期的なメンテナンス： 半年に一度程度、椿油などの天然オイルを塗ると、木の乾燥を防ぎ、美しい状態を保つことができます。

丁寧に手入れをすることで、曲げわっぱは長く愛用できる一生ものです。ぜひ、これらの方法を参考に、曲げわっぱの美しい風合いを末永く楽しんでください。