火事じゃないのに消防車だけなのはなぜですか？

火事じゃないのに消防車だけは何故?

火災現場はもちろん、様々な緊急事態において我々のヒーローである消防士は、消防車に乗って駆けつけます。しかし、火事ではないのに消防車だけが出動している場面を目にしたことはありませんか? その理由は、消防車が単に消火活動のみを行う車両ではないからなのです。

緊急医療搬送の役割

消防車は、救急搬送における重要な役割も担っています。交通渋滞や現場状況（高所、積雪など）により、救急車の到着が遅れる場合や、消防士の安全確保が必要な際には、消防車が先行出動して迅速に現場を確保し、搬送支援を行います。

特に、重傷者や一刻を争う命の危機に瀕している患者がいる場合、消防隊が緊急処置を施しながら、救急車の到着まで患者を安定した状態に保ちます。また、高所や狭い空間からの救出、積雪による立往生者の救助など、救急隊だけでは対応できない特殊な要救助事案においても消防車が活躍します。

その他の人命救助活動

火災や救急搬送以外にも、消防車は以下のような人命救助活動にも出動します。

• 交通事故対応： 交通事故の現場で、負傷者の救出や救護を行ったり、交通整理や災害防止に努めたりします。
• 水難救助： 河川や海での遭難者や溺れかかった人の救助を行います。
• 山岳救助： 登山者やハイカーの遭難や滑落事故に対応し、救助や搬送を行います。
• 地震や災害対応： 大地震や災害発生時には、建物倒壊者の救出、負傷者の搬送、避難所の開設や運営を行います。
• 動物救助： 樹上や排水溝などに閉じ込められた動物の救出や、害獣駆除も行っています。

人命救助が最優先

消防車は、消火活動のみならず、幅広い人命救助活動を行うために出動しています。火事ではないのに消防車だけが出動している場合も、現場で救助を必要としている人がいることを意味します。消防士は、人命救助を最優先する緊急対応のプロフェッショナルなのです。