英語で「お手数おかけして恐縮ですが」は?

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相手の時間を割いたり、わずらわしさを提示する状況において、丁寧さを添えて配慮を示す表現が「Im sorry to bother you」です。「お手数をおかけして申し訳ありません」というニュアンスを含みます。

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「お手数をおかけして恐縮ですが」は、日本語特有の、非常に繊細なニュアンスを含む表現です。単なる「すみません」や「申し訳ありません」とは異なり、相手に依頼や質問をする際に、それが相手にとって多少なりとも手間や負担をかけることを自覚し、そのことを深く詫びつつも、それでもお願いしたいという微妙な気持ちを表しています。単なる謝罪ではなく、依頼や質問を行うことの「遠慮」と「感謝」が複雑に絡み合っているのです。

英語には、このニュアンスを完璧に捉えた、一つの完璧な訳語が存在しません。状況や相手との関係性によって、最適な表現は変化します。 「I’m sorry to bother you」は確かに近いニュアンスを持ちますが、状況によっては少々カジュアルすぎる、あるいは逆に、負担の大きさを強調しすぎる場合もあります。「お手数をおかけして恐縮ですが」が持つ、控えめながらも丁寧な、そして深い配慮を伝えるには、文脈に応じた表現を選ぶ必要があります。

いくつか例を挙げ、それぞれが持つニュアンスの違いを見てみましょう。

1. I’m sorry to trouble you, but…

これは「I’m sorry to bother you」よりもフォーマルで、より強い「申し訳なさ」を表します。「trouble」は「bother」よりもやや重い言葉であり、依頼によって生じる手間や困難をより明確に示唆しています。重要な依頼や、相手にとって負担の大きいお願いをする際に適しています。例えば、上司への依頼や、初めて会うビジネスパートナーへの問い合わせなどです。

2. I apologize for the inconvenience, but…

こちらは「不便をおかけして申し訳ありませんが…」というニュアンスです。「inconvenience」は、相手にとっての不都合や不便を直接的に言及しており、例えばシステムの不具合による問い合わせや、書類の再提出依頼など、相手に何らかの不快感を与えてしまう可能性のある状況に適しています。

3. I hope I’m not disturbing you, but…

「邪魔しているのではないかと心配なのですが…」というニュアンスを含みます。相手が忙しい時間帯に連絡したり、プライベートな時間に質問をする際に適切です。 「disturbing」は「bother」や「trouble」よりも柔らかく、相手への配慮をより強く表現できます。

4. Would you mind…? (~して頂いてもよろしいでしょうか?)

これは直接的な謝罪ではないものの、「お手数をおかけして恐縮ですが」の持つ「遠慮」のニュアンスを表現できます。質問や依頼を柔らかく、丁寧に伝えることができます。相手への配慮を示しながら、同時に自分の依頼を控えめに表現したい場合に最適です。

5. Could you possibly…? (もしかしたら~して頂けますか?)

これも「Would you mind…?」と同様に、相手に負担をかけることを意識した、丁寧な表現です。「possibly」を加えることで、依頼が相手にとって難しいかもしれないという可能性を考慮し、より控えめなニュアンスを醸し出せます。

結局、「お手数をおかけして恐縮ですが」を英語で完璧に訳すことは難しく、状況に応じて適切な表現を選択する必要があります。上記以外にも、文脈に合わせて様々な表現が考えられます。大切なのは、相手への配慮と、自分の依頼に対する謙虚な姿勢を明確に伝えることです。 単に「Sorry to bother you」で済ませるのではなく、状況を的確に捉え、最も適切な表現を選び、真摯な姿勢を示すことが重要です。 丁寧な言葉遣いは、良好な人間関係を築く上で不可欠な要素です。