頭に帯状疱疹ができた時の症状は?

1 ビュー

帯状疱疹が頭部に発症すると、片側の頭皮にチクチクとした初期症状が現れ、次第に激しい痛みに発展します。これは、頭皮の神経がウイルスによって炎症を起こすためです。痛み以外にも、発疹や水疱、かゆみなどを伴い、神経痛が長く続く可能性もあるため、早期の受診が重要です。 適切な治療を受ければ症状の軽減が期待できます。

コメント 0 好き

頭にできた帯状疱疹:知っておくべき症状と対処法

帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)が原因で起こる、神経に沿って発疹や水疱ができる病気です。多くの人は子供の頃に水痘にかかり、ウイルスは体内に潜伏したままになります。加齢や免疫力の低下によってウイルスが再活性化し、帯状疱疹を発症します。 体の様々な部位に発症しますが、頭部に発症した場合、その症状は特に注意が必要です。なぜなら、顔面神経や視覚神経、聴覚神経など、重要な神経が密集しているため、合併症のリスクが高いからです。

頭部に帯状疱疹ができた場合の初期症状は、非常に多様で、人によってその現れ方が大きく異なります。そのため、自覚症状だけで診断することは非常に困難であり、専門医への受診が不可欠です。

初期症状:気づきにくいサインから始まる

多くの場合、帯状疱疹の最初の兆候は、比較的軽微で、他の疾患と区別しにくいものです。 例えば、片側の頭皮にチクチクとした軽い痛みや、違和感、痺れを感じることがあります。この段階では、単なる頭痛や神経痛と誤解されることも多く、帯状疱疹を疑う人は少ないかもしれません。 この初期の痛みは、数日から数週間続くこともありますが、徐々に増悪していく傾向があります。

特徴的な症状:痛みと発疹の出現

初期症状から数日後、特徴的な症状が現れ始めます。最も顕著なのは、激しい痛みを伴う発疹です。これは、ウイルスに感染した神経に沿って帯状に現れるのが特徴で、顔面や頭皮の一部に集中して現れる場合が多いです。発疹は、最初は赤い斑点として始まり、その後、小さな水ぶくれ(水疱)が形成されます。これらの水疱は、痛みやかゆみを伴い、触ると非常に敏感です。

頭部の帯状疱疹では、発疹の位置によっては、以下の症状も併発する可能性があります。

  • 眼瞼帯状疱疹(眼周囲): 目の周りの皮膚に発疹が現れ、重症化すると角膜炎や視神経炎を引き起こす可能性があります。視力障害や失明のリスクもあるため、すぐに眼科医の診察を受ける必要があります。
  • 顔面神経麻痺: 顔面神経がウイルスに侵されると、顔の片側が麻痺する可能性があります。口角が下がる、目が閉じにくいなどの症状が現れます。
  • 耳介帯状疱疹(ラムゼーハント症候群): 外耳道や耳の周囲に発疹が現れ、激しい耳痛、難聴、めまいなどを伴います。
  • 後頭神経痛: 後頭部に発疹が現れ、激しい後頭部の痛みを伴います。

重症化の可能性と後遺症:帯状疱疹後神経痛

適切な治療を受けなければ、帯状疱疹は重症化し、後遺症として「帯状疱疹後神経痛」が残る可能性があります。これは、発疹が治った後も、激しい痛みが長期間続くもので、日常生活に大きな支障をきたします。特に頭部の帯状疱疹では、後遺症のリスクが高いため、早期の治療が非常に重要です。

受診のタイミング:疑わしい症状があればすぐに医療機関へ

上記のような症状が少しでも見られた場合は、自己判断せず、すぐに皮膚科または神経内科を受診しましょう。早期診断と適切な治療によって、症状の軽減や後遺症の予防につながります。 治療には抗ウイルス薬が用いられ、痛みを軽減するための鎮痛剤なども処方されます。 放置することで重篤な合併症を招く可能性があるため、少しでも心配な点があれば、専門医の診察を受けることを強くお勧めします。